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ベネフィット・ワンのニュース
*12:07JST ベネ・ワン Research Memo(7):会員数拡大とペイメント事業の育成に引き続き注力(2)
■ベネフィット・ワン<2412>の中長期の成長戦略
3. ヘルスケアサービスの拡大
ヘルスケアサービスは、企業の人的資本経営、健康経営を背景に健診受診率が上昇し、人手不足を背景とした外注化が加速することを見込んでいる。単一健保の大手企業や共済組合の公務団体にターゲットを絞ることによって、効果的な営業活動を実施する方針だ。また、これまでの受託実績で培ったノウハウや健診と保健指導をワンストップで提供できるソリューション提供力を武器に、健診・保健指導の連携強化によって特定保健指導実施率を31.0%まで高めることを計画している(2023年3月期は23.0%)。さらに、従来の従業員の健康管理に加えて、感染症対策も重要な健康経営の要素となるため、ワクチン接種支援事業にも注力していく。具体的には、BtoEのネットワークと新型コロナワクチン接種支援事業で培ったノウハウを活用し、インフルエンザワクチンを含む接種支援事業を提供する方針だ。これらの各種施策によって、2026年3月期にはヘルスケア事業の売上高を123億円まで拡大する計画だ。
4. 「ベネワン・プラットフォーム」に蓄積されたデータを活用し顧客のHRDXを支援
長期的には「ベネワン・プラットフォーム」上に蓄積された人事関連のビッグデータを活用し、顧客企業のHRDX※を支援する考えである。これにより会員一人ひとりにテーラーメイド型のサービスを提供することが可能となり、顧客企業では従業員データの一元管理や人事管理に関するシステム統合などのメリットが想定される。
※HRDXとは、HR(Human Resource:人的資源(人材))とDX(デジタルトランスフォーメーション)を掛け合わせた造語である。
同社は2019年にオープンイノベーション連合「HRDX」を組織し、HR Tech(人事)、Health Tech(健康)、Ed Tech(教育)などの分野でHRテクノロジーサービスを提供する企業が連携し、企業の人事課題解決に取り組むことを目的としている。今後「HRDX」参画企業との連携によるサービス提供によって顧客企業のHRDX推進、「ベネワン・プラットフォーム」の魅力向上につなげる考えだ。2022年4月時点で126社が参画している。
5. 成長ポテンシャル
会員数の拡大と収益構造の多様化に向けた各施策は着実に進捗している。新たなサプライヤーの獲得により「ベネワン・プラットフォーム」の魅力が一段と高まり、同サービスの利用者が増加すれば同社にサービスを提供するサプライヤーが増加するというプラスの循環が生まれる。これにより今後のさらなる会員数の拡大が予想され、まさに勝者総取りのシステムであると言える。また、昨今の外部環境も追い風だ。従来からの課題であった「働き方改革(同一労働同一賃金)」「健康経営」「デジタル化(データ活用による生産性の向上)」などに加えて最近は、「労働市場のひっ迫」といった課題も現れてきた。加えて健康経営、ESGなど企業の人材投資が加速している状況もある。こういった市場環境のなかで同社の福利厚生事業に対するニーズはますます高まることが予想される。
同社は高い割合で市場シェアを占めているものの、成長の余地はまだまだあると考えている。2023年3月末時点で同社の福利厚生サービスの利用者数は932万人である。就業人口が約6,700万人(総務省統計局による数値を基に作成した数値)であることを考えると同社のサービスが浸透する余地は非常に大きいと言えるだろう。特に大企業、中堅中小企業においてはまだまだ市場開拓余地がある状況だ。特にそのなかでも非正規雇用が注目される。
健診アウトソーシング、保健指導アウトソーシングも、市場開拓余地は大きい。健診アウトソーシングは、2026年3月期に、健診受診者のうちアウトソーシング比率が8.5%まで高まることによって、対象者が447万人(2023年3月期は275万人)まで拡大することを見込んでいる。さらに、保健指導アウトソーシングに関しても、2026年3月期に特定保健指導対象者のうちアウトソーシング比率が17.6%まで高まることによって、対象者が105万人(同40万人)まで拡大することを見込んでいる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
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3. ヘルスケアサービスの拡大
ヘルスケアサービスは、企業の人的資本経営、健康経営を背景に健診受診率が上昇し、人手不足を背景とした外注化が加速することを見込んでいる。単一健保の大手企業や共済組合の公務団体にターゲットを絞ることによって、効果的な営業活動を実施する方針だ。また、これまでの受託実績で培ったノウハウや健診と保健指導をワンストップで提供できるソリューション提供力を武器に、健診・保健指導の連携強化によって特定保健指導実施率を31.0%まで高めることを計画している(2023年3月期は23.0%)。さらに、従来の従業員の健康管理に加えて、感染症対策も重要な健康経営の要素となるため、ワクチン接種支援事業にも注力していく。具体的には、BtoEのネットワークと新型コロナワクチン接種支援事業で培ったノウハウを活用し、インフルエンザワクチンを含む接種支援事業を提供する方針だ。これらの各種施策によって、2026年3月期にはヘルスケア事業の売上高を123億円まで拡大する計画だ。
4. 「ベネワン・プラットフォーム」に蓄積されたデータを活用し顧客のHRDXを支援
長期的には「ベネワン・プラットフォーム」上に蓄積された人事関連のビッグデータを活用し、顧客企業のHRDX※を支援する考えである。これにより会員一人ひとりにテーラーメイド型のサービスを提供することが可能となり、顧客企業では従業員データの一元管理や人事管理に関するシステム統合などのメリットが想定される。
※HRDXとは、HR(Human Resource:人的資源(人材))とDX(デジタルトランスフォーメーション)を掛け合わせた造語である。
同社は2019年にオープンイノベーション連合「HRDX」を組織し、HR Tech(人事)、Health Tech(健康)、Ed Tech(教育)などの分野でHRテクノロジーサービスを提供する企業が連携し、企業の人事課題解決に取り組むことを目的としている。今後「HRDX」参画企業との連携によるサービス提供によって顧客企業のHRDX推進、「ベネワン・プラットフォーム」の魅力向上につなげる考えだ。2022年4月時点で126社が参画している。
5. 成長ポテンシャル
会員数の拡大と収益構造の多様化に向けた各施策は着実に進捗している。新たなサプライヤーの獲得により「ベネワン・プラットフォーム」の魅力が一段と高まり、同サービスの利用者が増加すれば同社にサービスを提供するサプライヤーが増加するというプラスの循環が生まれる。これにより今後のさらなる会員数の拡大が予想され、まさに勝者総取りのシステムであると言える。また、昨今の外部環境も追い風だ。従来からの課題であった「働き方改革(同一労働同一賃金)」「健康経営」「デジタル化(データ活用による生産性の向上)」などに加えて最近は、「労働市場のひっ迫」といった課題も現れてきた。加えて健康経営、ESGなど企業の人材投資が加速している状況もある。こういった市場環境のなかで同社の福利厚生事業に対するニーズはますます高まることが予想される。
同社は高い割合で市場シェアを占めているものの、成長の余地はまだまだあると考えている。2023年3月末時点で同社の福利厚生サービスの利用者数は932万人である。就業人口が約6,700万人(総務省統計局による数値を基に作成した数値)であることを考えると同社のサービスが浸透する余地は非常に大きいと言えるだろう。特に大企業、中堅中小企業においてはまだまだ市場開拓余地がある状況だ。特にそのなかでも非正規雇用が注目される。
健診アウトソーシング、保健指導アウトソーシングも、市場開拓余地は大きい。健診アウトソーシングは、2026年3月期に、健診受診者のうちアウトソーシング比率が8.5%まで高まることによって、対象者が447万人(2023年3月期は275万人)まで拡大することを見込んでいる。さらに、保健指導アウトソーシングに関しても、2026年3月期に特定保健指導対象者のうちアウトソーシング比率が17.6%まで高まることによって、対象者が105万人(同40万人)まで拡大することを見込んでいる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
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