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*16:58JST SBSHD Research Memo(8):2025年12月期経営数値目標の達成は今後のM&Aの状況次第
■中期経営計画
1. 経営数値目標
経営数値目標として最終年度となる2025年12月期に売上高5,000億円、営業利益275億円、営業利益率5.5%を掲げていたが、2023年12月期の業績が海外物流事業の大幅減によって期初計画を下回り、目標達成に向けては一歩後退したことになり、いずれ目標値を軌道修正する可能性が高いと弊社では見ている。ただ、物流の2024年問題によって物流業界の経営環境が厳しくなるなかで、新たな大型M&Aを実現する可能性も出てきており、その状況次第で今後の業績も変わる可能性がある。特に、大手メーカー系の物流子会社はグループ経営の効率化のもと売却案件が今後増えてくると見ている。SBSホールディングス<2384>も2020年に子会社化したSBS東芝ロジスティクスのPMIが完了したことで、新たな大型M&Aを実施する体制準備に入ったものと思われ、今後の動向が注目される。
事業セグメント別業績を見ると、物流事業が下振れしたものの、不動産事業やその他事業はおおむね計画通りの進捗となっている。物流事業については、2024年12月期も減収見込みとなっている海外物流事業の回復度合いや、EC物流、3PLなど注力事業がどの程度のスピードで成長するかが売上拡大のポイントとなる。また、利益率は2023年12月期の2.8%から2025年12月期は4.1%を目指している。主にはPMI効果が顕在化するSBSリコーロジスティクスやSBS東芝ロジスティクスなどで収益性の向上を見込んでいるが、2021年12月期の利益率が4.1%だったことを考えれば、達成可能な水準と考えられる。差別化戦略として「LT×IT」の導入も積極的に進める方針だが、当面はトライアンドエラーを繰り返しながら運用ノウハウを蓄積する先行投資段階と位置付けており、導入効果が顕在化するのは早くても2025年12月期以降となりそうだ。不動産事業は、物流施設の流動化を計画的に進めていくことで安定した収益を確保する。
また、3年間の投資計画は総額980億円(M&A含む)と、2022年12月期までの実績(550億円)から1.8倍に増額する。内訳は経常投資で160億円(2022年12月期までの実績は130億円)、戦略投資で820億円(同420億円)となる。戦略投資には物流施設の開発やLT×IT分野などへの投資が含まれる。1年目の投資額は218億円で、物流施設の開発で128億円、その他投資で90億円を実施した。同社ではM&A戦略も推進しながら、これら積極投資によって2030年12月期に売上高7,000億円を見据えている。投資資金としては自己資金や借入金のほか、物流施設の早期流動化で賄う方針だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<SO>
1. 経営数値目標
経営数値目標として最終年度となる2025年12月期に売上高5,000億円、営業利益275億円、営業利益率5.5%を掲げていたが、2023年12月期の業績が海外物流事業の大幅減によって期初計画を下回り、目標達成に向けては一歩後退したことになり、いずれ目標値を軌道修正する可能性が高いと弊社では見ている。ただ、物流の2024年問題によって物流業界の経営環境が厳しくなるなかで、新たな大型M&Aを実現する可能性も出てきており、その状況次第で今後の業績も変わる可能性がある。特に、大手メーカー系の物流子会社はグループ経営の効率化のもと売却案件が今後増えてくると見ている。SBSホールディングス<2384>も2020年に子会社化したSBS東芝ロジスティクスのPMIが完了したことで、新たな大型M&Aを実施する体制準備に入ったものと思われ、今後の動向が注目される。
事業セグメント別業績を見ると、物流事業が下振れしたものの、不動産事業やその他事業はおおむね計画通りの進捗となっている。物流事業については、2024年12月期も減収見込みとなっている海外物流事業の回復度合いや、EC物流、3PLなど注力事業がどの程度のスピードで成長するかが売上拡大のポイントとなる。また、利益率は2023年12月期の2.8%から2025年12月期は4.1%を目指している。主にはPMI効果が顕在化するSBSリコーロジスティクスやSBS東芝ロジスティクスなどで収益性の向上を見込んでいるが、2021年12月期の利益率が4.1%だったことを考えれば、達成可能な水準と考えられる。差別化戦略として「LT×IT」の導入も積極的に進める方針だが、当面はトライアンドエラーを繰り返しながら運用ノウハウを蓄積する先行投資段階と位置付けており、導入効果が顕在化するのは早くても2025年12月期以降となりそうだ。不動産事業は、物流施設の流動化を計画的に進めていくことで安定した収益を確保する。
また、3年間の投資計画は総額980億円(M&A含む)と、2022年12月期までの実績(550億円)から1.8倍に増額する。内訳は経常投資で160億円(2022年12月期までの実績は130億円)、戦略投資で820億円(同420億円)となる。戦略投資には物流施設の開発やLT×IT分野などへの投資が含まれる。1年目の投資額は218億円で、物流施設の開発で128億円、その他投資で90億円を実施した。同社ではM&A戦略も推進しながら、これら積極投資によって2030年12月期に売上高7,000億円を見据えている。投資資金としては自己資金や借入金のほか、物流施設の早期流動化で賄う方針だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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