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*16:56JST SBSHD Research Memo(6):物流事業が回復、2024年12月期は増収増益に転じる見通し
■業績動向
4. 2024年12月期の業績見通し
SBSホールディングス<2384>の2024年12月期の連結業績は、売上高で前期比4.2%増の450,000百万円、営業利益で同6.5%増の21,000百万円、経常利益で同3.8%増の20,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同4.4%増の10,500百万円と2期ぶりの増収増益に転じる見通し。上期は前年同期に対して海上コンテナ運賃がまだ低水準で推移していることや、家電・半導体などの物量も低迷が続きそうなことから物流事業で減益が続く見込みだが、国内物流における新規顧客獲得や既存顧客との取引深耕、料金適正化に取り組むことで下期以降は増収増益に転じる計画となっている。なお、為替前提レートは139円/米ドルと前期並みの水準としている。
事業セグメント別の業績計画では、不動産事業の営業利益が横ばい水準となる以外は、物流事業、その他事業ともに増収増益を見込んでいる。
(1) 物流事業
物流事業の売上高は前期比3.9%増の424,800百万円、営業利益は同13.5%増の13,050百万円を計画している。海上コンテナ運賃については期中平均で前期比若干の下落を前提とし、物量も家電製品・半導体などを中心に減少する見込みで、海外物流の減少分を国内物流における新規物流拠点の開設も合わせた新規顧客の獲得並びに既存顧客との取引深耕、料金の適正化などにより吸収していく計画だ。料金の適正化による増益効果は20億円程度を見込んでいる。
新規物流拠点については、2024年2月にグループ最大規模となる「野田瀬戸物流センターA棟」(千葉県、4.3万坪)をオープンした。4階建てでEC物流専用フロアとSBSリコーロジスティクスで各1フロア、残り2フロアをSBSロジコムの既存顧客の取引深耕などで埋めていく予定となっている。現状、EC物流専用フロアに関しては5割程度、SBSリコーロジスティクスのフロアで5割弱、SBSロジコムのフロアで7割程度の顧客が確定済みで、予定よりも進捗ペースは早く2024年末までに満床となる見通しだ。
また、SBSフレックの新規拠点として同年2月に「一宮センター」(愛知県、2,600坪)、同年9月に「厚木センター(仮称)」(神奈川県、4,300坪)を開設(いずれも賃借)するほか、SBSリコーロジスティクスが同年8月に「横浜福浦物流センター(仮称)」(神奈川県、1.8万坪)を開設する。SBS東芝ロジスティクスについても、複数拠点で小規模の増床を行う予定となっており、グループ全体の運営面積は前期末の96.8万坪から101.7万坪と約8%拡大し、国内売上の拡大に寄与する見通しだ。
なお、主要グループ会社別の業績計画ではSBS東芝ロジスティクスグループが売上高で前期比2%増、営業利益で同5%増、SGSリコーロジスティクスグループが売上高で同6%増、営業利益で同24%増、SBSロジコムグループが売上高で同4%増、営業利益で同4%増といずれも増収増益となる見通し。SBSリコーロジスティクスグループの利益率改善が大きくなるが、これは前期に稼働を開始し、立ち上げコストが嵩んだ「物流センター一宮」(愛知県、1.7万坪)の生産性が向上することや、リコーグループ以外の新規顧客の獲得が順調に進んでいることが要因だ。
(2) 不動産事業
不動産事業の売上高は前期比9.3%増の15,190百万円、営業利益は同0.1%増の7,970百万円を見込む。第1四半期に「新杉田物流センター」(神奈川県)を流動化し、売却益約60億円を計上する見込みであることを既に発表しているが、下期も小規模の物流施設を売却する予定で、開発事業の売上高は増収増益となる見通し。一方、賃貸事業は流動化が進むこともあって若干の減収減益で計画に織り込んでいる。
(3) その他事業
その他事業の売上高は前期比7.3%増の10,050百万円、営業利益は同11.2%増の400百万円となる見通し。太陽光発電事業やマーケティング事業などで増収増益を見込む。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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4. 2024年12月期の業績見通し
SBSホールディングス<2384>の2024年12月期の連結業績は、売上高で前期比4.2%増の450,000百万円、営業利益で同6.5%増の21,000百万円、経常利益で同3.8%増の20,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同4.4%増の10,500百万円と2期ぶりの増収増益に転じる見通し。上期は前年同期に対して海上コンテナ運賃がまだ低水準で推移していることや、家電・半導体などの物量も低迷が続きそうなことから物流事業で減益が続く見込みだが、国内物流における新規顧客獲得や既存顧客との取引深耕、料金適正化に取り組むことで下期以降は増収増益に転じる計画となっている。なお、為替前提レートは139円/米ドルと前期並みの水準としている。
事業セグメント別の業績計画では、不動産事業の営業利益が横ばい水準となる以外は、物流事業、その他事業ともに増収増益を見込んでいる。
(1) 物流事業
物流事業の売上高は前期比3.9%増の424,800百万円、営業利益は同13.5%増の13,050百万円を計画している。海上コンテナ運賃については期中平均で前期比若干の下落を前提とし、物量も家電製品・半導体などを中心に減少する見込みで、海外物流の減少分を国内物流における新規物流拠点の開設も合わせた新規顧客の獲得並びに既存顧客との取引深耕、料金の適正化などにより吸収していく計画だ。料金の適正化による増益効果は20億円程度を見込んでいる。
新規物流拠点については、2024年2月にグループ最大規模となる「野田瀬戸物流センターA棟」(千葉県、4.3万坪)をオープンした。4階建てでEC物流専用フロアとSBSリコーロジスティクスで各1フロア、残り2フロアをSBSロジコムの既存顧客の取引深耕などで埋めていく予定となっている。現状、EC物流専用フロアに関しては5割程度、SBSリコーロジスティクスのフロアで5割弱、SBSロジコムのフロアで7割程度の顧客が確定済みで、予定よりも進捗ペースは早く2024年末までに満床となる見通しだ。
また、SBSフレックの新規拠点として同年2月に「一宮センター」(愛知県、2,600坪)、同年9月に「厚木センター(仮称)」(神奈川県、4,300坪)を開設(いずれも賃借)するほか、SBSリコーロジスティクスが同年8月に「横浜福浦物流センター(仮称)」(神奈川県、1.8万坪)を開設する。SBS東芝ロジスティクスについても、複数拠点で小規模の増床を行う予定となっており、グループ全体の運営面積は前期末の96.8万坪から101.7万坪と約8%拡大し、国内売上の拡大に寄与する見通しだ。
なお、主要グループ会社別の業績計画ではSBS東芝ロジスティクスグループが売上高で前期比2%増、営業利益で同5%増、SGSリコーロジスティクスグループが売上高で同6%増、営業利益で同24%増、SBSロジコムグループが売上高で同4%増、営業利益で同4%増といずれも増収増益となる見通し。SBSリコーロジスティクスグループの利益率改善が大きくなるが、これは前期に稼働を開始し、立ち上げコストが嵩んだ「物流センター一宮」(愛知県、1.7万坪)の生産性が向上することや、リコーグループ以外の新規顧客の獲得が順調に進んでいることが要因だ。
(2) 不動産事業
不動産事業の売上高は前期比9.3%増の15,190百万円、営業利益は同0.1%増の7,970百万円を見込む。第1四半期に「新杉田物流センター」(神奈川県)を流動化し、売却益約60億円を計上する見込みであることを既に発表しているが、下期も小規模の物流施設を売却する予定で、開発事業の売上高は増収増益となる見通し。一方、賃貸事業は流動化が進むこともあって若干の減収減益で計画に織り込んでいる。
(3) その他事業
その他事業の売上高は前期比7.3%増の10,050百万円、営業利益は同11.2%増の400百万円となる見通し。太陽光発電事業やマーケティング事業などで増収増益を見込む。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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