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カンロのニュース
*14:06JST カンロ Research Memo(6):グミを成長エンジンとして2022年12月期の売上高、利益ともに過去最高を記録
■業績動向
1. 2022年12月期の業績概要
カンロ<2216>の2022年12月期の業績は、売上高が25,118百万円(前期比16.3%増)、営業利益が1,933百万円(同54.1%増)、経常利益が2,001百万円(同55.0%増)、当期純利益は1,346百万円(同53.2%増)となり、売上高、利益ともに過去最高となった。
(1) 業績概況
売上高好調の要因は、ハードキャンディにおいて、のどケア需要拡大によるのど飴カテゴリーの伸び、及びコロナ禍により減少した人流回復により2019年以降縮小していた市場規模が2022年は拡大に転じ、同社の売上ものど飴カテゴリーが大幅に増加するとともに、オフィス・行楽消費の減少により低迷していたコンパクトサイズ・スティック形態も増加に転じ、9月からの価格改定も相俟って、前期比増加となった。2021年より成長基調に回帰したグミは、2022年に前期比でさらに大きく伸長し、輸入品の伸びも市場を活性化させ、キャンディ市場全体の拡大を牽引している。同社においても主力ブランドの売上が伸長したこと、高付加価値商品「グミッツェル」の直営店並びにオンライン販売が好調であること、加えて10月からの価格改定もあり、増収となった。
さらに、主力ブランド別で見ると、ハードキャンディの売上では、「金のミルクキャンディ」「ノンシュガーのど飴」シリーズ「健康のど飴」が増加している。グミの売上は、「ピュレグミ」「カンデミーナグミ」「マロッシュ」が売上に貢献している。加えて、「グミッツェル」の直営店及びオンラインでの販売が好評を博している。
食品業界において、世界的な原材料価格高騰や工場諸経費が大きく高騰したことで利益面が圧迫されるなか、大幅な増収達成による生産性の向上や、3~10%程度の価格改定を実施したことなどにより、売上原価率の上昇をミニマイズし、利益確保を促進したため、利益面においては高い増加率を達成している。
(2) カテゴリー別の売上高
2022年12月期のカテゴリー別の売上高を見ると、ハードキャンディカテゴリーが13,424百万円(前期比11.2%増)、グミカテゴリーが10,972百万円(同24.4%増)となっており、特にグミにおいては、10,000百万円を超え、高い伸び率を見せている。
2. 財務状況
(1) 財務状況
資産においては、流動資産が前期末比1,207百万円増加の11,351百万円となった。固定資産は同92百万円減少の10,963百万円となった。この結果、資産合計は同1,114百万円増加の22,315百万円となった。これは主に有形固定資産が102百万円減少したが、売掛金が824百万円、現金及び預金が151百万円、商品及び製品が131百万円増加したことによる。
負債においては、流動負債は前期末比182百万円増加の7,207百万円、固定負債は同128百万円増加の2,552百万円となり、この結果、負債合計は同310百万円増加の9,760百万円となった。これは主に短期借入金が500百万円減少したが、未払費用が255百万円、買掛金が243百万円、賞与引当金が191百万円、未払金が129百万円増加したことによる。
純資産合計は前期末比804百万円増加の12,555百万円となった。
(2) キャッシュ・フローの状況
2022年12月期末の現金及び現金同等物の期末残高は、前期比151百万円増加の2,250百万円となり、営業活動によるキャッシュ・フローにおいては、運転資金の増加、法人税等の支払などがあったものの、2,373百万円の資金増(前期は2,620百万円の資金増)となった。投資活動によるキャッシュ・フローは、1,116百万円の資金減(同1,002百万円の資金減)となった。これは投資有価証券の売却による収入を、設備投資などによる支出が上回ったことによる。財務活動によるキャッシュ・フローは、1,106百万円の資金減(同770百万円の資金減)となった。これは短期借入金の純減、配当金の支払、自己株式の取得などにより資金が減少したことによる。
同社は、2022年12月期から2024年12月期までの3ヶ年キャッシュ・フロー計画のなかで、コア事業から創出した営業キャッシュ・フロー(約80億円)を設備投資(約70億円)及び新たな事業領域であるデジタルコマース事業、グローバル事業、フューチャーデザイン事業を含めた成長投資と株主還元(10億円以上)の拡充に割り当てるとしている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
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1. 2022年12月期の業績概要
カンロ<2216>の2022年12月期の業績は、売上高が25,118百万円(前期比16.3%増)、営業利益が1,933百万円(同54.1%増)、経常利益が2,001百万円(同55.0%増)、当期純利益は1,346百万円(同53.2%増)となり、売上高、利益ともに過去最高となった。
(1) 業績概況
売上高好調の要因は、ハードキャンディにおいて、のどケア需要拡大によるのど飴カテゴリーの伸び、及びコロナ禍により減少した人流回復により2019年以降縮小していた市場規模が2022年は拡大に転じ、同社の売上ものど飴カテゴリーが大幅に増加するとともに、オフィス・行楽消費の減少により低迷していたコンパクトサイズ・スティック形態も増加に転じ、9月からの価格改定も相俟って、前期比増加となった。2021年より成長基調に回帰したグミは、2022年に前期比でさらに大きく伸長し、輸入品の伸びも市場を活性化させ、キャンディ市場全体の拡大を牽引している。同社においても主力ブランドの売上が伸長したこと、高付加価値商品「グミッツェル」の直営店並びにオンライン販売が好調であること、加えて10月からの価格改定もあり、増収となった。
さらに、主力ブランド別で見ると、ハードキャンディの売上では、「金のミルクキャンディ」「ノンシュガーのど飴」シリーズ「健康のど飴」が増加している。グミの売上は、「ピュレグミ」「カンデミーナグミ」「マロッシュ」が売上に貢献している。加えて、「グミッツェル」の直営店及びオンラインでの販売が好評を博している。
食品業界において、世界的な原材料価格高騰や工場諸経費が大きく高騰したことで利益面が圧迫されるなか、大幅な増収達成による生産性の向上や、3~10%程度の価格改定を実施したことなどにより、売上原価率の上昇をミニマイズし、利益確保を促進したため、利益面においては高い増加率を達成している。
(2) カテゴリー別の売上高
2022年12月期のカテゴリー別の売上高を見ると、ハードキャンディカテゴリーが13,424百万円(前期比11.2%増)、グミカテゴリーが10,972百万円(同24.4%増)となっており、特にグミにおいては、10,000百万円を超え、高い伸び率を見せている。
2. 財務状況
(1) 財務状況
資産においては、流動資産が前期末比1,207百万円増加の11,351百万円となった。固定資産は同92百万円減少の10,963百万円となった。この結果、資産合計は同1,114百万円増加の22,315百万円となった。これは主に有形固定資産が102百万円減少したが、売掛金が824百万円、現金及び預金が151百万円、商品及び製品が131百万円増加したことによる。
負債においては、流動負債は前期末比182百万円増加の7,207百万円、固定負債は同128百万円増加の2,552百万円となり、この結果、負債合計は同310百万円増加の9,760百万円となった。これは主に短期借入金が500百万円減少したが、未払費用が255百万円、買掛金が243百万円、賞与引当金が191百万円、未払金が129百万円増加したことによる。
純資産合計は前期末比804百万円増加の12,555百万円となった。
(2) キャッシュ・フローの状況
2022年12月期末の現金及び現金同等物の期末残高は、前期比151百万円増加の2,250百万円となり、営業活動によるキャッシュ・フローにおいては、運転資金の増加、法人税等の支払などがあったものの、2,373百万円の資金増(前期は2,620百万円の資金増)となった。投資活動によるキャッシュ・フローは、1,116百万円の資金減(同1,002百万円の資金減)となった。これは投資有価証券の売却による収入を、設備投資などによる支出が上回ったことによる。財務活動によるキャッシュ・フローは、1,106百万円の資金減(同770百万円の資金減)となった。これは短期借入金の純減、配当金の支払、自己株式の取得などにより資金が減少したことによる。
同社は、2022年12月期から2024年12月期までの3ヶ年キャッシュ・フロー計画のなかで、コア事業から創出した営業キャッシュ・フロー(約80億円)を設備投資(約70億円)及び新たな事業領域であるデジタルコマース事業、グローバル事業、フューチャーデザイン事業を含めた成長投資と株主還元(10億円以上)の拡充に割り当てるとしている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
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