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明豊ファシリティワークスのニュース
*12:59JST 明豊ファシリ Research Memo(9):2024年3月期業績計画は保守的。市場環境の急変がなければ上振れ公算大
■今後の見通し
1. 2024年3月期の業績見通し
明豊ファシリティワークス<1717>の2024年3月期の業績見通しは、売上高で前期比0.8%増の4,800百万円、営業利益で同1.2%増の970百万円、経常利益で同1.0%増の970百万円、当期純利益で同9.8%増の715百万円である。第2四半期累計で計画を上回ったが、物価上昇や建築コスト上昇等によって発注者の意思決定が引き続き慎重になるとの保守的な想定を変えていないことが要因だ。ただ、当期純利益については賃上げ促進税制の適用による法人税額控除が約45百万円適用される見込みとなったことから、同額分を上方修正している。
しかしながら、第2四半期以降、受注が活発化したことにより第3四半期に入っても稼働率は高水準で推移していると見込まれること、第2四半期までの業績進捗率が売上高で50.2%、営業利益で56.2%と直近3期間平均(売上高45.1%、営業利益41.8%)を上回って推移していることなどから、第4四半期に急激に市場環境が悪化するなど想定外のことが無い限りは、会社計画を上回る公算が大きいと弊社では見ている。なお、人員については前期と同様に10数名の純増を計画に織り込んでいる。
(一財)建設経済研究所「建設投資見通し」(2023年10月発表)によると、2023年度の建築投資は前年度比4.4%増の45.0兆円となり、このうち非住宅分野の投資が同4.4%増の15.6兆円、建築改修投資が同7.4%増の11.6兆円とそれぞれプラス成長が続く見通しとなっている。物価上昇の影響を除いた実質ベースでも非住宅分野が1.4%増と6期振りのプラス成長に転じるほか、建築改修投資も4.3%増と2期ぶりの増加に転じ、企業や公共分野における建築投資は堅調に推移する見通しだ。コロナ禍が収束したことや円安進展に伴い製造業の国内回帰の動きが出始めていることや、施設の老朽化に伴う改修需要などが増えてきていることが要因と見られる。
また、建設資材の高騰や職人不足による建築コストの上昇、脱炭素化への取り組みなど建設プロジェクトの難度が上昇していることもあり、CMサービスに対する需要は高まっており、同社への引き合いは引き続き活発に推移することが予想される。また、ここ最近では職人不足が原因で施工ミスや工事現場での事故といったニュースも目立つようになっており、同社の顧客も施工段階のリスクを不安視している。同社でも確認、助言の機会を増やし、施工リスクの抑止につながるよう対応している。こうした状況は、建設プロジェクトにおける発注者の意思決定をより慎重にさせる可能性もあるが、一方でリスク軽減を図るためにCMサービスを利用したいというニーズが増加することも考えられる。いずれにしてもCMの普及率はまだ低く、建築投資が頭打ちになったとしても利用率の上昇による成長余地は大きいと弊社では見ている。
なお、国策として半導体の新工場建設計画が九州や北海道で進んでおり、大規模な半導体工場が完成すれば周辺に関連企業の工場も集積していく可能性があり、こうした周辺企業の建設プロジェクトにおけるCMサービスニーズの機会を狙っていく考えだ。一方、データセンターの建設プロジェクトも今後増加する見通しで、こちらは過去に複数件実績もあることから、今後の受注が期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<SO>
1. 2024年3月期の業績見通し
明豊ファシリティワークス<1717>の2024年3月期の業績見通しは、売上高で前期比0.8%増の4,800百万円、営業利益で同1.2%増の970百万円、経常利益で同1.0%増の970百万円、当期純利益で同9.8%増の715百万円である。第2四半期累計で計画を上回ったが、物価上昇や建築コスト上昇等によって発注者の意思決定が引き続き慎重になるとの保守的な想定を変えていないことが要因だ。ただ、当期純利益については賃上げ促進税制の適用による法人税額控除が約45百万円適用される見込みとなったことから、同額分を上方修正している。
しかしながら、第2四半期以降、受注が活発化したことにより第3四半期に入っても稼働率は高水準で推移していると見込まれること、第2四半期までの業績進捗率が売上高で50.2%、営業利益で56.2%と直近3期間平均(売上高45.1%、営業利益41.8%)を上回って推移していることなどから、第4四半期に急激に市場環境が悪化するなど想定外のことが無い限りは、会社計画を上回る公算が大きいと弊社では見ている。なお、人員については前期と同様に10数名の純増を計画に織り込んでいる。
(一財)建設経済研究所「建設投資見通し」(2023年10月発表)によると、2023年度の建築投資は前年度比4.4%増の45.0兆円となり、このうち非住宅分野の投資が同4.4%増の15.6兆円、建築改修投資が同7.4%増の11.6兆円とそれぞれプラス成長が続く見通しとなっている。物価上昇の影響を除いた実質ベースでも非住宅分野が1.4%増と6期振りのプラス成長に転じるほか、建築改修投資も4.3%増と2期ぶりの増加に転じ、企業や公共分野における建築投資は堅調に推移する見通しだ。コロナ禍が収束したことや円安進展に伴い製造業の国内回帰の動きが出始めていることや、施設の老朽化に伴う改修需要などが増えてきていることが要因と見られる。
また、建設資材の高騰や職人不足による建築コストの上昇、脱炭素化への取り組みなど建設プロジェクトの難度が上昇していることもあり、CMサービスに対する需要は高まっており、同社への引き合いは引き続き活発に推移することが予想される。また、ここ最近では職人不足が原因で施工ミスや工事現場での事故といったニュースも目立つようになっており、同社の顧客も施工段階のリスクを不安視している。同社でも確認、助言の機会を増やし、施工リスクの抑止につながるよう対応している。こうした状況は、建設プロジェクトにおける発注者の意思決定をより慎重にさせる可能性もあるが、一方でリスク軽減を図るためにCMサービスを利用したいというニーズが増加することも考えられる。いずれにしてもCMの普及率はまだ低く、建築投資が頭打ちになったとしても利用率の上昇による成長余地は大きいと弊社では見ている。
なお、国策として半導体の新工場建設計画が九州や北海道で進んでおり、大規模な半導体工場が完成すれば周辺に関連企業の工場も集積していく可能性があり、こうした周辺企業の建設プロジェクトにおけるCMサービスニーズの機会を狙っていく考えだ。一方、データセンターの建設プロジェクトも今後増加する見通しで、こちらは過去に複数件実績もあることから、今後の受注が期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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