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Lib Work、4期連続過去最高の売上高を更新 営業利益も前年比65.7%増のV字回復で、来年度もさらなる成長を見込む

投稿:2024/08/29 17:00

決算ハイライト

瀬口力氏(以下、瀬口):みなさま、こんにちは。Lib Work代表取締役社長CEOの瀬口です。本日は2024年6月期通期決算説明会ということで、非常に多くのみなさまにお集まりいただき、誠にありがとうございます。しっかりとポイントを絞ってご説明したいと考えていますので、どうぞよろしくお願いします。

最初に、決算の振り返りからご説明します。2024年6月期決算の売上高は154億3,500万円、前年同期比8.8パーセントの増収となっており、過去最高の売上高となります。営業利益は4億9,500万円、前年同期比65.7パーセント増加しており、非常に堅調な1年だったことがわかるかと思います。

経常利益は5億9,800万円となり、前年同期比90.5パーセントの増益となっています。純利益も同じく前年同期比100パーセントを超え、順調に利益が回復している状況です。

業績予想比

業績予想との比較です。当初の売上高は170億円を計画していました。後ほどご説明しますが、若干未達なのは、首都圏の一戸建ての状況が非常に厳しかった影響をかなり受けています。

特に、神奈川県にある子会社のタクエーホームでは、首都圏での建売の在庫状況の需給が悪化していることが、後ほどのご説明でわかるかと思います。

営業利益と経常利益は少し未達でしたが、ほぼ計画どおりです。純利益もほぼ計画どおりで、非常に順調な1年だったことがわかるかと思います。

ただし、外部環境的に昨年はどうだったかというと、非常に厳しい1年でした。我々の同業の中には赤字の会社もあるほどです。一戸建ての需要がコロナ禍で非常に伸びたのですが、現在は都心回帰ということで、かなりの需要がマンションに移っています。

「あれだけ一戸建てを仕込んでいたのに」というところで、余っていることから、みなさまかなり値引きをして売っている状況です。そのような中で、前期と比べると非常に急回復していることが、この数字からわかるかと思います。

今回は数字を載せていませんが、実は、今回の決算書には大事な数字があります。何かというと、キャッシュフロー計算書です。

キャッシュフロー計算書のうち、営業キャッシュフローは11億円のプラスです。前期は15億円のマイナスだったため、二十数億円改善したことは、非常に大きな1年だったと思っています。投資キャッシュフローでは、お金をしっかりと使っています。財務キャッシュフローでは、逆に資金調達をしたため約22億円プラスとなり、キャッシュフロー計算書は非常に美しいです。

本来は載せるべきだったのかもしれませんが、ぜひ、決算短信をご確認いただければと思います。

2025年6月期通期 連結業績予想

2025年6月期の計画です。今期も、前期と同じようなかたちで急成長・急回復していく内容になります。今期売上高は過去最高の180億円、前年同期比16.6パーセントの成長を目指しています。

営業利益は4億9,500万円から8億円と、前年同期比61.6パーセントの増益で、今期も堅調に成長していくことがわかるかと思います。経常利益も8億1,000万円、前年同期比35.4パーセントの成長ということで、今期も確実な成長が見込まれるということです。

こちらの数字について、1つは、子会社のタクエーホームがしっかりと改善していくかたちです。現状の計画についてお話しすると、前期は経常利益ベースで1億円程度の赤字でした。あまり言いたくないのですが、1億円程度の赤字から今期は1億円程度のプラスになり、2億円の回復が見込まれることとなります。

粗利の部分では、「My Home Robo」およびプラットフォーム事業のIPライセンス事業がしっかりと堅調に伸び、粗利と利益が回復していきます。これらについては、後ほどご説明します。

売上高推移

先ほどのご説明のとおり、これまでは4期連続過去最高の売上高でした。今期も5期連続の増収を見込み、180億円を予想しています。

戦略については後ほどお話ししますが、一戸建て市場ではどの会社も苦しむ中で、我々はインターネット集客に非常に強みを持っているため数字が大きく伸びており、堅調に成長していることがわかるかと思います。

どの会社もモデルハウスの集客に比較的苦しんでいます。我々はさまざまな工務店やハウスメーカーに「My Home Robo」を提供しているためわかるのですが、話を聞いていると「集客数が著しく落ちている」というお話があります。

後ほど数字もお出ししますが、その中で我々の集客数は前期比約150パーセントと、50パーセントほど増加しています。

営業利益・経常利益推移

営業利益・経常利益も、今期は過去最高を見込んでいます。我々としては、ここは間違いなく達成できるよう、現在がんばっているところです。

EPS推移

EPSの推移はスライドに記載のとおりです。

ROE推移

ROEの目指すところは22パーセントと、子会社のタクエーホーム買収前の数字まで持っていきたいと考えています。建売事業は土地を買い込み、さまざまな在庫を抱え込む必要があることから、どうしても資本効率が悪くなります。

こちらをカバーするために、プラットフォーム事業では資産を持たずに利益を稼ぐことで、今期はしっかりと成長させていきたいと考えています。

配当予想

配当予想です。我々は配当性向を30パーセント程度とみなさまにお伝えしています。こちらは概ね変わらず、配当は1株あたり6.4円を考えています。

株主優待制度

株主優待制度について、個人投資家のみなさまからは「本当に今期も株主優待を存続させるのでしょうか?」というご質問がきます。もし、現在株を保有されている方がいらっしゃいましたら、必ず存続をさせ、四半期ごとの楽しみは奪わないことをお約束します。そのため、しっかりとこのようなかたちで株主優待制度を続けていきます。

5,000株以上というと、現在の株価でいえば300万円程度です。我々は年間14万円分のさまざまな品物と交換できるような優待制度を持っています。こちらの優待制度はなかなかの数字になります。個人投資家のみなさまには、この優待制度目当てで購入されている方が非常に多いことから、引き続き続けていきたいです。

一方で、機関投資家からは「優待制度ではなく、配当をもう少し増やせ」という声もあります。ここは、痛しかゆしです。私自身が大株主であることもあり、配当を増やすということは、私にお金が入るということでもあることから、バランスを取るためにしっかりと株主優待を充実させ、個人投資家のみなさまに還元していきたいと考えています。

中期経営計画「NEXTSTAGE 2026」基本方針

昨年策定した、中期経営計画の進捗についてお話しします。

基本的に、中期経営計画方針は3つです。1つは、戸建て住宅のプラットフォーマーへの加速化です。ただ家を建てるだけではなく、全国のハウスメーカーや工務店のプラットフォーマーになります。

彼らが我々のサービスを利用し、そしてお互いに収益を上げていくという事業です。これがようやく形になってきたことから、今回初めて、みなさまに実績についてお話ししたいと思います。

さらに、もちろん現在の金のなる木である、キャッシュ・カウ事業です。当然ながら戸建住宅事業の営業エリアの拡大を行っており、こちらもどのような戦略で進めていくのかお話ししようと思います。

最後に3Dプリンターハウスの進捗といった3本柱でご説明したいと思います。

My Home Robo事業の拡大

まずは、戸建プラットフォーマーへの加速化です。こちらが、普通の住宅会社とは違うところです。

我々は住宅会社でありながら、実はSaaSのサービスを提供しています。SaaSとは何かというと、いわゆる「Amazonプライム」「Netflix」などと同じような、月額課金サービスです。毎月6万8,000円払うと「My Home Robo」という工務店や不動産会社、設計事務所向けのサービスが使えます。

どのようなサービスなのかを一言で言うと、いわゆるプラン提案を、このシステムによって自動化し、簡略化します。住宅を建てる際、営業マンがお客さまの要望を聞き込み、プランをつくってご提案するということが、工務店やハウスメーカーの営業では一般的です。

「My Home Robo」の中には、すでに7,000プランがあります。東西南北を反転させれば、4倍の2万8,000プラン入っているというわけです。このシステムにお客さまの要望を打ち込むと、それらの中から最適なプランをお客さまにご提案できるサービスなのです。

そしてCGなどの機能もこの中についているため、CGやVTRも提案できるサービスになります。したがって、なかなか働き手がいない工務店などには非常に重宝がられています。このようなサービスを、現在はさまざまな工務店へ販売・展開しています。ようやく自信を持って、みなさまにこの実績をお伝えできるようになりました。

My Home Robo事業の進捗

スライドに記載のとおり、2024年6月末時点で加盟者数が49社とは非常に少ないと感じられるかもしれませんが、こちらはアカウント数ではなく社数です。基本的には支店に1本ずつ入れていただくことから、売上規模が大きなハウスメーカーであれば、かなりの本数が出てくるということです。つまり、アカウント数はさらに多いということになります。

ただし、注目してもらいたい点は数字ではなく、スライド右側のグラフです。こちらを見ていただくと、「My Home Robo」の有用性がはっきりとわかります。なぜかと言うと、売上規模の大きなところから1億円未満の規模まで、まんべんなく導入されている点が非常に興味深いからです。

これはどのようなことかと言うと、すべてのハウスメーカーや工務店に対して有益なサービスであることの裏返しです。ほとんどの方から「このサービスは非常にためになる」というお答えをいただいています。

なぜまだ49社に絞っているのかというと、今まで我々は、導入された工務店やハウスメーカーの声をしっかりと聞き取り、改善を進めていました。いわゆるカスタマーサクセスと呼ばれるものを、とことん追求してきた結果です。

ここからようやく自信を持って販売促進に繋げられるということで、7月から本格的に販売しています。7月にはいきなり10社が加盟し、49社プラス10社となりました。先ほども電話がありましたが、さらに3社が加盟したいということで、8月もおそらく十数社加盟されることになるだろうと思っています。かなり堅調に加盟店が増えている状況です。

加盟者数が200社程度になると、営業利益ベースで1億5,000万円から2億円程度の利益貢献になります。500社になると10億円程度になってくる計算になるため、非常に期待しているサービスです。

今後は1社あたりのアカウント数を増やしていくことや、代理店を使って進めていく施策も考えており、いろいろなコンサル会社と提携して、もっと導入先を増やしていこうと動いているところです。

IPライセンス事業開始

IPライセンス事業という名称はわかりづらいと思いますが、これは一般的なFC事業とは違うサービスです。

FC事業は、例えば本部のほうで資材を調達して、加盟店のみなさまに資材をお配りし、統一価格、統一仕様で日本全国に販売していくようなビジネスモデルです。我々はそのようなスタイルではありません。

当社はもともと私の父がつくった会社なのですが、当時は瀬口工務店と名乗っていました。その頃、私は非常に悔しい思いをしていました。瀬口工務店で、大手のハウスメーカーと同じ間取り、同じ仕様、同じ性能の家をつくり、大手の金額のほうが800万円位高くても負けてしまうことがあったのです。

800万円程度の差であれば、地方の工務店は大手ハウスメーカーに負けることがあります。このような状況をなんとかして助けたいと我々は考えています。地方の工務店のみなさまには、技術力があり、地場に根づいて、すばらしい家を建てているところがたくさんあります。

「世の中、ハウスメーカーだけでよいのか?」という思いが私の中にあります。すばらしい地方の工務店を活かしていくために、彼らに足りないのは、集客力とブランド力だと考えています。

そこで我々は「数百万円も安いのに、選んでもらえない」というようなブランド力をどうにかして変えたい、彼らに不足している部分をカバーしたいという思いで「niko and ... EDIT HOUSE」というブランドをつくりました。

これはLib Workのブランドではなくて、実は「niko and …」という、非常に若者に人気のあるブランドを持つアダストリアという企業と組んでつくったブランドです。いろいろな地域の工務店に「このブランドを使ってよいですよ」というかたちで、ブランドライセンスを付与するという事業を「niko and …」と一緒に今進めています。

初年度で13件ご契約いただきました。もともと10件を予定していたのですが、いきなり初年度で13件をいただいた状況です。今期の目標は一応10件ですが、もしかすると、これは初年度と同じように、超過していくかもしれないという期待もあります。

このスキームのよい点は「niko and …」だけではなくて、いろいろなメーカー、ブランドと同様のことができるということです。実はすでに、多数の企業と具体的に案件を進めています。まだ社名は言えないのですが「こんな会社が住宅事業をやるんだ?」と驚かれるような企業とも、提携を進めようとしています。

年内にはリリースも出せると思っています。さまざまな会社と組んでブランドをつくり、そのブランドを地域の有力な工務店に提供していくことで、地域の工務店の活性化を図っていこうと考えています。

デジタルマーケティング集客

中計の基本方針2つ目の、戸建住宅事業についてです。どのように拡大していくか、戦略をご説明します。

1つ目は、デジタルマーケティング集客です。先ほどもお伝えしたように、戸建事業は非常に厳しい環境にある中で、今は正直「SUUMO」依存状態です。ほとんどの会社は「SUUMO」から集客します。

みなさまが「SUUMO」のカウンターや、ネットの「SUUMO」を通して集客する状況で、つまり、リクルートに非常にお世話になっている業界となっています。逆に言えば、そこが転べば、もうまったく集客ができないということです。

我々のビジネスは、自社でコンテンツをつくって集客しているため強いです。したがって、在庫余りの状況が出ても、比較的堅調に前期比で148パーセントという数字を叩き出すことができました。

来場者数にいたっては、前期比150パーセントを超える実績でした。これは他の工務店では考えられない数字です。我々のデジタル活用という戦略の効果が如実に表れている結果です。

この勝因となっているのが、スライドに記載したデジタルマーケティング集客です。我々は「リブタイムズ」というWebメディアも運営しています。「リブタイムズ」は、「LINE NEWS」や「Yahoo! JAPAN」などとの連携も始まっており、非常に多くのユーザーから、ご覧いただいています。

当社がこちらで何をしたいのかと言いますと、しっかりとした住宅関連のメディアを我々が運営することによって、安心感、知名度、信用力を伝えるブランド力を、十分に身につけたいということです。

そのために手掛けているサービスで、現在、非常に多くのユーザーの方に、読まれ、利用されています。

ファン化マーケティング

戸建住宅事業の集客戦略の2つ目は、ファン化マーケティングです。当社のYouTubeチャンネル「Lib Work ch」は、我々の一番の強みではないかと思います。もしかするとこの中でも観られた方がいらっしゃるのではないでしょうか?

「Lib Work ch」は、戸建住宅業界の中で圧倒的な存在になりました。10万人登録目前で、銀の盾がもらえるということで、非常にうれしい限りです。企業チャンネルで10万人を達成するアカウントはあまりないと思います。非常に多くの方に観ていただいているメディアです。

このファン化マーケティングのツールは、今後Lib Workだけで活用するつもりではありません。我々がこのプラットフォームを使って、先ほどお話しした、例えばIPライセンスで加盟されている工務店や「My Home Robo」を活用している工務店、ハウスメーカーが扱う物件をご紹介して収益を上げていく事業を考えています。そのぐらい大きなチャンネルに育ってきた実感があります。

さらにもう1つ別のYouTubeチャンネル「Lib Work社長の投資&株 Ch」も発信しています。登録者数はまだ1,000人ほどなのですが、私自身が「YouTube」でいろいろなことを発信しています。

もしご興味のある方がいらっしゃいましたら「Lib Work IR」で検索していただき、ぜひご覧ください。定期的にさまざまな内容を発信していますので、ぜひともご登録いただければ幸いです。

イオンモールへのモデルハウス出店

戸建住宅事業の集客戦略の3つ目は、イオンモールへのモデルハウス出店です。当社は、業界でも珍しいモデルハウスを全国的に出店しており、それも、イオンモールの中にモデルハウスをつくっています。これはすごい集客力です。今は福岡、大分に展開していますが、2024年6月期上期には「イオンモール幕張新都心」に出店しました。

今期2025年6月期には、熊本のイオンモールへ出店予定です。これも他の住宅メーカーでは手掛けていない集客方法です。この出店方法は、我々もようやく確立できてきましたので、今後日本全国に、よい出店先があればどんどん出店していきたいと考えています。

スライドの写真にあるような、かわいらしいデザインで、それこそイオンモールの建屋の中にモデルハウスをつくるようなことを行っています。

顧客層の拡大と販売チャネルの拡大

戸建住宅事業の集客戦略の4つ目は、顧客層の拡大に向けた、新たな販売チャネルの拡大です。我々は今までに「Afternoon Tea」「niko and …」「無印良品」などのブランドと提携し、展開してきましたが、今回新たに「ベルメゾン」を展開する通販会社の千趣会と提携しました。

従来は、商品をブランドと組んで差別化を図っていく戦略でしたが、今回はいわゆる通販チャネルというものを使い、家を販売していこうという試みです。

具体的な方法としては、スライド右下に記載したように、「ベルメゾン」のカタログの中に、「ベルメゾンデイズハウス(BELLE MAISON DAYS house)」の商品案内が入っていて、そこから資料請求ができるようになっています。

今回は千葉にモデルハウスを出店したのですが、今後これがうまく成功すれば、全国にモデルハウスをつくりながら、いろいろな工務店にこの「ベルメゾン」を通した見込み客の情報を提供していくサービスも検討しているところです。

「デジタルヒューマン」の動画紹介

先日「ベルメゾン」の千趣会の社長と一緒に、記者会見を千葉駅近くで実施しました。非常に多くのマスコミの方が来られ、何社かの大手新聞からも取り上げられました。

今回注目された、新たな取り組みとして、我々のデジタル活用技術を活かして「ベルメゾン」に提供するシステムがありますので、こちらの動画を見ていただければと思います。

これは「デジタルヒューマン」というものです。ホームページ上で「デジタルヒューマン」と会話できるサービスを開発しました。人がいなくて、営業担当もいない状況であっても、スマホ上で、例えば「神奈川で土地を探しています」と話していただくと「デジタルヒューマン」が回答します。

デジタルヒューマン:以下の項目から番号を、テキストまたは音声で指定してください。土地を探すためには、まずご希望の条件をお聞かせください。

瀬口:このような案内がスマホの画面上に出てきます。

デジタルヒューマン:以下の項目について教えていただけますか? 1.希望するエリア(例:福岡市、久留米市など)です。ありがとうございます。以下の条件に合う土地をご提案いたします。

瀬口:我々のコンテンツに「e土地net」がありますが、そこから引っ張ってきている情報を生成AIがご紹介します。

デジタルヒューマン:プランを提案するために、以下の条件について教えていただけますか? 1.ご家族の構成と人数。その他のご希望、お答えいただける範囲でけっこうですので、順番に教えていただければと思います。

瀬口:生体AIはこれを言葉で言えます。もう文字を打ち込む必要はないです。「では、このような間取りが欲しいです」と言えば、「デジタルヒューマン」のほうで提案します。

デジタルヒューマン:それでは、ご希望の条件に基づいて間取りプランを提案します。

瀬口:この情報は「My Home Robo」から持ってきています。我々のリソースが潤沢にあるから、このようなことができるのです。「このような物件はどうですか?」とお客さまへ提案ができるわけです。

デジタルヒューマン:まず、お客さまがお知りになられたいことをお聞かせください。以下の項目から、番号を、テキストまたは音声で指定してください。

瀬口:ただし、これは、我々が今までつくってきた「e土地net」であったり、例えば間取りについては「My Home Robo」というデータベースがあるから、そこから引っ張ることができる情報なのです。したがって、他社ではなかなかできないサービスになります。

「e土地net」は、我々が今まで培ってきたリソースです。「e土地net」には、本当に何万という土地情報があります。そのデータを我々が提供することによって、先ほどの「デジタルヒューマン」がそれに基づいて答えていきます。

間取りに関しても同じです。「My Home Robo」というデータベースがあることで、そこから情報を引っ張ってきます。施工事例というのもありますが、我々は今まで、何百という動画を撮り溜めてきました。その動画の中から希望条件に合う動画を提供して、実際の実例として見せていきます。これも今までのコンテンツがあるからこそ、提供できるサービスです。

このサービスをまずは先ほどお伝えした「ベルメゾン」のコンテンツの中で提供していきますが、今後は全国の工務店やハウスメーカーに展開できればと考えています。

DX推進により、業務生産性の向上

戸建住宅事業の集客戦略の5つ目は、DX推進による業務生産性の向上です。その事例をご紹介します。

当社は住宅事業で「ANDPAD」というシステムを利用しているのですが、これが非常に高い評価を受けており、アンドパッド主催の「ANDPAD AWARD 2023」で「DXカンパニー部門」大賞およびユーザー投票におけるONE賞をいただきました。

スライドには記載していませんが、生成AIの業務活用においての実証実験を始めました。実際のところ、もう上司が要らないのではないかというほど使えます。チェック業務などは、AIにしてもらえば9割は賄えることになります。

では上司は何をするのでしょうか? 本来あるべきである「考える」ということができるようになります。チェック業務ではなくて、どう事業を動かしていくのかという本質的なことを考えられます。

これは非常に大きな効果があると思っています。当社ではすでにChat GPTをどんどん導入している状況です。

カーボンニュートラルへの取り組み

当社は、引き続きカーボンニュートラルへの取り組みをしっかり行っています。カーボンニュートラルに向けて、年々排出量削減に取り組んでいますが、前期比で数十パーセント落とすことができました。

これは太陽光パネルの設置率上昇によります。3年前に比べ、二十数パーセントから72.6パーセントまで上昇しました。当社の手掛ける4戸のうち3戸は、太陽光パネルが設置されているという状況です。それによりかなりのCO2排出量を減らしています。

建売事業(タクエーホーム)の状況

あまりお話ししたくないことも、やはりお話ししておかなければいけないと思います。子会社のタクエーホームは非常に厳しい状況でした。いい情報としては分譲比率の伸びがありました。

特に神奈川県で非常に在庫が増えており、前期はどん底でした。値引き合戦が起こり「建売業界ってひどい業界だな」と思いました。Lib Workは注文住宅ですから、あり得ないわけです。値引きをして、赤字でも売る、回転率を上げていくという業界です。原価より安く売る馬鹿なんてどこにいるんだと私は思いますが、このような業界です。

なぜかというと、銀行は1年間で売れないと返済してくれと言ってきます。したがって、どうにかしてでも売るのです。やはりとんでもない業界だとあらためて思いました。そのため、今後は売建比率を上げていきます。建売を建てるのではなくて、条件付きの土地で売っていくということです。

その上で、差別化できる建物が重要になってきます。先ほどの「niko and…」といったブランドを使って売っていくことを今期から始めていきます。そうすることで、急回復していくことを目論んでいます。

現状でいうと、今期は非常に調子がいいです。したがって、今のところ今期ではタクエーホームが足を引っ張ることはないと考えていますので、ご安心いただければと思います。

やはりそこが1番重要なポイントだと思います。タクエーホームが今期も赤字だと、減損の対象になるかもしれないという不安が出てきます。それはないということで理解していただければと思います。

木材加工製材事業(幸の国木材工業)の進捗

今期の売上はそこまで上がらなかったのですが、なぜ利益率改善したのかというと、幸の国木材工業というプレカット工場を昨年買収したことによります。

通常プレカット工場というのは、基本的に加工をするだけです。例えば柱などを買ってきて加工だけするということです。幸の国木材工業のすごいところは、丸太から購入してきて製材まで行います。柱も自らつくるということです。したがって、非常に安く加工できるため、相当のコスト削減につながります。

これが普通のプレカット工場との大きな違いです。それによって、粗利率が大幅に改善しました。前期の中で上期は、3割から4割しか幸の国木材工業から購入していませんでしたが、下期に入ってからは100パーセントです。今期はフルで粗利率の改善に寄与しますので、利益率は相当改善していくと考えています。

第2のウッドショックがあっても自社でやれるということが強みです。これからの供給量に関して非常に安心できるということになります。

Lib Earth House “modelA”の完成

今回、最も覚えて帰っていただきたいことが、3Dプリンターハウスです。8月に東京ビッグサイトで開催される日経IR・個人投資家フェアに当社も出展します。3Dプリンター事業だけで出展する予定です。もし興味のある方は足を伸ばしていただければと思います。

この3Dプリンター建築はおもしろい事業になると思います。その理由は後ほどお話ししますが、まずは進捗状況をお話ししようと思います。

今年の1月、3Dプリンターでモデルハウスをつくりました。スライドの写真のような家です。これは15平米なので、そこまで大きな家ではないです。ただ、画期的な点として、この壁は主原料を土としています。これは日本で唯一であり、世界的な展開の可能性も秘めています。

例えば、なかなか原材料のないアフリカや東南アジアなどをターゲットとして、世界的な展開ができるというのは非常におもしろいと考えています。現地には家を建てる素材がなかなかありません。木やコンクリートがない状況の中でも、これを活用すれば全世界で展開できる可能性があるという事業です。

「日本では建築基準法の壁が大きいのではありませんか?」「地震の多い日本では難しいのではないですか?」とよく言われますが、その不安も当社は払拭しました。

実は国交省ともやりとりをして、我々の本社がある熊本県山鹿市で建築確認を出したところ、先月通りました。これで日本全国にこの3Dプリンターハウスを建てられます。そのようなところまで持っていくことができました。

今からこれを建てたい方は、日本全国どこでも建てられるということです。意匠登録などの特許関係、そちらもしっかり充実させていこうと動いています。

3Dプリンターハウス事業の加速

先ほどの3Dプリンターハウスは「たかだか15平米ではないか」「そんなのは家とは言えないよ」というような声もあると思います。我々は今年度中に「Lib Earth House “modelB”」として100平米の家を建築します。

これも同じ施工方法です。土を主原料とした3Dプリンターハウスになります。外観はもう通常の家です。内装もスライドの写真のように非常におしゃれです。このようなものが、もう実現できるということです。

3Dプリンターハウスというのは、なかなかピンとこないと思いますが、現地でこのようにつくっていきます。ボタン1つという画期的な建築手法になり得るのです。おそらく全世界で、どんどんこの手法に切り替わっていくと思います。

ただ、みなさま心配されていることがあると思います。「いやいや、日本はもっと技術が進んでいるから、3Dプリンターで家を建てる人って少ないのでは?」「他にも3Dプリンターで家をつくっているスタートアップ企業もあるではないか?」などと思われていると思います。

どの会社が勝つのかと考えられる方もいると思います。我々の結論は次のようになります。

3Dプリンター建設の市場予測

2030年の市場規模予測がいくつかのマーケティングリサーチで出されており、いろいろな数字があります。しかし、概して100兆円から300兆円の間を示しています。

現時点を見ると、まだ数百億円です。それが2030年には100兆円から300兆円の間の数字を示しているということは、1年間のCAGR、売上成長率で見ると200パーセント以上という、とんでもない数字です。

これは1社でどうのこうのというレベルではないです。これは日本も同様であり、日本の技術力がどうだとか、他のプレハブもあるではないかといったことではありません。ただ、この世界的な流れに日本だけ巻き込まれないということは絶対にあり得ません。

それでは、他の建築会社はどのように考えているのでしょうか。正直なところ、建築会社はなかなかこの建築工法ができないのです。なぜなら、建築CADではつくれないのです。実はこの工法にはモデリングという技術が必要で、いうなれば車をつくるようなものになります。そのデータを作成しないと駄目なのです。

建築会社にその知見があるかというと、ありません。その開発を我々が今、行っています。そうなると、最終的にはデータ作成等を我々が行い、3Dプリンターの販売もしくはリースをします。上流を全部押さえるということが可能となります。

今後、いろいろな全国のパートナー企業にそれを展開をしていこうと考えています。これだけの規模となると、非常に大きな数字になります。いろいろと調べていただくとわかりますが、この成長率というのは広告市場でもない数字になります。

今、日本でどれだけこの大きな数字のプレイヤーがいるかというと、私が知っているだけでも、まだ10社もいません。この10社がすべてうまくいったとしてもぜんぜん足りません。なぜなら世の中に建築会社は腐るほどあるからです。

3Dプリンター市場はこれだけあるのに、プレイヤーの数が10社以内です。もう到底賄い切れない状況です。このインフラ整備を今から我々がしていくことになりますので、非常に期待して見ていただければと思います。

今後、我々としては、もちろん住宅事業の営業エリア拡大は引き続き取り組んでいきます。加えて、プラットフォーム事業とこの3Dプリンターハウス事業にも取り組んでいきます。

多くの方に気づかれないうちに、ぜひとも興味を持って調べてください。日本人投資家の方には、この事業についてまだおそらく知られていません。しかし、莫大な市場が目の前に眠っています。ぜひとも、Googleなどで「今後の3Dプリンター建築の市場規模」と入れていただければ、とんでもない規模が出てくると思います。

なぜこれだけの規模があるかというと、労働者不足だからです。型枠の人や大工さんがいません。その中で、もう切り替えざるを得ないという状況に必ずなってきます。その時に我々が3Dプリンターの供給やデータの供給、保守点検、すべてを担っていきたいと考えています。

瀬口氏からのご挨拶

今日みなさまにお伝えしたかったのは、3Dプリンター市場は非常に大きく、我々はそのトップ近くにいるというのがまず1つです。加えて、プラットフォーム事業が順調であるという、この2つだけを覚えて帰っていただければと思います。

どうしても住宅市場で見ると、当社の株価は少し高いのではないかと思われています。しかし、3Dプリンターという新しい領域で見ると、とんでもなく企業価値は安いです。不当に低く評価されています。そこをどう見るかというのは、みなさま次第だと思います。

ぜひ、このような新しい領域においてもみなさまに少しでも力になっていただいて、応援していただければと思います。本日はどうもありがとうございました。

配信元: ログミーファイナンス
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