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前週末5日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

配信元:株探
投稿:2022/08/08 05:30

セーレン <3569>  2,063円 (+110円、+5.6%)

 セーレン <3569> [東証P]が4日ぶりに急反発。4日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好材料視された。上限を150万株(発行済み株数の2.8%)、または30億円としており、取得期間は22年8月5日から23年8月4日まで。株主還元の充実及び資本効率の向上を図るためという。あわせて23年3月期の連結業績予想について、営業利益を125億円から115億円(前期比5.5%増)へ引き下げる一方、純利益を88億円から90億円(同5.2%増)へ上方修正した。エネルギーや原材料価格、物流費の高騰の影響を受けるものの、円安進行による為替差益が発生し最終利益を押し上げる。同時に発表した第1四半期(4-6月)決算は、営業利益29億2400万円(前年同期比10.4%減)、純利益27億700万円(同10.1%増)だった。

太平電 <1968>  3,130円 (+157円、+5.3%)

 太平電業 <1968> [東証P]が4日ぶりに急反発。同社は8月4日大引け後に決算を発表、23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比12.5%増の39.4億円に伸び、通期計画の82億円に対する進捗率は48.1%に達し、5年平均の26.2%も上回ったことで好感されたようだ。

HOYA <7741>  14,685円 (+730円、+5.2%)

 HOYA <7741> [東証P]が3日続急伸。4日の取引終了後に発表した第1四半期(4-6月)連結決算が、売上高1801億7900万円(前年同期比14.0%増)、純利益483億5800万円(同17.2%増)と2ケタ最終増益となったことが好感された。情報・通信事業で、ハードディスク用ガラスサブストレートの2.5インチ製品の特需がなくなったものの、EUV向けを含む先端品における活発な研究開発や量産開始を背景に半導体用マスクブランクスが大幅に伸長した。また、FPD用フォトマスクも スマートフォン用高機能ディスプレーの受注獲得などがあり好調に推移した。同時に、未開示としていた第2四半期累計(4-9月)連結業績予想を発表しており、為替レートを1ドル=125円、1ユーロ=135円を前提に、売上高3600億円(前年同期比12.3%増)、純利益905億円(同7.5%増)を見込む。引き続き半導体用マスクブランクスなどに対する堅調な需要を見込む。なお、23年3月期通期業績予想は、売上高のみ7300億円(前期比10.4%増)と発表している。あわせて、上限を520万株(発行済み株数の1.44%)、または600億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は8月5日から10月20日まで。更に、8月16日付で自社株470万3700株(発行済み株数の1.30%)を消却すると発表している。

ビーエンジ <4828>  2,602円 (+127円、+5.1%)

 ビジネスエンジニアリング <4828> [東証P]が続急伸。同社は8月4日大引け後に決算を発表、23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比5.3倍の8.5億円に急拡大したことで好感されたようだ。併せて、4-9月期(上期)の同利益を従来予想の12.3億円→14.3億円(前年同期は11.6億円)に16.3%上方修正し、従来の5期連続での上期の過去最高益予想をさらに上乗せしており、増益率も6.0%増→23.3%増に拡大した。

日本通信 <9424>  213円 (+9円、+4.4%)

 日本通信 <9424> [東証P]大幅高で3日続伸、75日移動平均線をサポートラインに200円近辺でのもみ合いを続けてきたが、足もと満を持して上放れる様相をみせた。同社は他社から通信回線を借り受けて高付加価値サービスを提供する仮想移動体通信事業者(MVNO)の草分けだが、業績は前期を境に急回復に転じている。低価格プランを武器に個人向け需要を開拓しているほか、法人向けも堅調で原価率改善など採算性も高まっている。4日取引終了後に発表した23年3月期第1四半期(22年4-6月)決算は営業利益が前年同期比6.6倍の1億5800万円と高変化を示しており、これを材料視する買いが優勢となった。株価は低位に位置するが、出来高流動性に非常に富んでいるのが特徴で、個人投資家を中心に短期値幅取りを狙った投資資金の流入が顕著だ。

極洋 <1301>  3,675円 (+150円、+4.3%)

 極洋 <1301> [東証P]が4日ぶりに大幅反発。後場一段高となり、年初来高値を更新した。同社は5日午前11時30分ごろ、23年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比68.2%増の24億3200万円となり、通期計画70億円に対する進捗率は34.7%に達した。売上高は同11.6%増の652億8200万円で着地。業務ルートを中心にエビの原料・加工品や魚卵の販売が伸長したほか、輸入冷凍クロマグロ・インドマグロの取り扱いが増加したことなどが寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

エイベックス <7860>  1,635円 (+63円、+4.0%)

 エイベックス <7860> [東証P]が大幅高で3日続伸。同社は4日取引終了後、23年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表。営業利益が前年同期比8.7倍の22億8800万円となったことが好感されたようだ。売上高は同46.6%増の284億7300万円で着地。ライブ公演数の増加や音楽事業のパッケージ作品の販売数増加、海外での大型イベントの開催などが大幅な増収につながった。なお、通期業績予想については、営業利益10億円(前期比61.3%減)とする従来見通しを据え置いている。

SUMCO <3436>  1,950円 (+67円、+3.6%)

 SUMCO <3436> [東証P]が大幅高で3日続伸。一時4日比80円高の1963円まで上値を伸ばす場面があった。足もとの業績は好調で、世界的に旺盛な半導体需要を背景に半導体基板材料であるシリコンウエハーの売り上げ拡大が顕著で、増収効果により利益も大幅な伸びを示している。同社が4日取引終了後に発表した22年12月期第2四半期(22年1-6月)決算は売上高が前年同期比32%増の2074億1200万円、営業利益が同2.3倍の497億5100万円と急増した。これを好感する買いを呼び込んだ。増設が続くデータセンターや自動車向け半導体需要が旺盛であり、足もとスマートフォンやパソコン向けの減速が伝わるなかも、依然として同社の収益環境に吹く追い風は強い。

フロンテオ <2158>  1,018円 (+29円、+2.9%)

 FRONTEO <2158> [東証G]が続伸。4日の取引終了後、慶應義塾大学と自然言語処理(NLP)を用いた「会話型 認知症診断支援AIプログラム」を開発したと発表しており、これが好感された。同研究では、特定の課題を用いない自由会話から、認知症への罹患を高精度で判定することに成功したという。プログラムは簡便に行うことができ、医療従事者・患者双方の負担を軽減できるほか、従来の認知機能検査の課題であった繰り返し行うことで被験者が検査内容を覚えてしまい検査の精度が低下する「学習効果」を避けることが可能な技術として、スクリーニング検査などへの実用化が期待できるとしている。同社では現在、薬事承認へのプロセスを進めているとしている。

協和キリン <4151>  3,125円 (+80円、+2.6%)

 協和キリン <4151> [東証P]が続伸。4日の取引終了後、22年12月期の連結業績予想について、売上高を3800億円から4000億円(前期比13.6%増)へ、純利益を530億円から630億円(同20.3%増)へ上方修正したことが好感された。大幅な円安の進行などにより上期業績が計画を上回って推移しており、第3四半期以降の想定為替レートについても1ドル=110円から135円へ見直したことが要因。また、7月にKW-6356の開発中止を決定したことで研究開発費が計画を下回る見通しであることも寄与する。同時に発表した第2四半期累計(1-6月)決算は、売上高1852億7100万円(前年同期比12.3%増)、純利益350億1700万円(同39.7%増)だった。北米及びEMEA(欧州、中東、アフリカ)においてX染色体連鎖性低リン血症治療剤クリースビータ、抗悪性腫瘍剤ポテリジオ、パーキンソン病治療剤ノウリアストのグローバル戦略3品が伸長したことが牽引。為替が円安で推移したことも寄与した。

レーザーテク <6920>  19,685円 (+225円、+1.2%)

 レーザーテック <6920> [東証P]が3日続伸、一時2万円大台回復を果たした。ここ戻り足を鮮明としていたが、2万円大台乗せは4月6日以来4ヵ月ぶりとなる。同社は5日取引終了後(午後4時)に22年6月期通期の決算発表を行う見通しにあり、株式市場では売り方と買い方の思惑が錯綜しているが、「決算発表目前となって空売りのポジション調整に伴う買い戻しの動きの方が強く、株価に浮揚力を与えている」(中堅証券アナリスト)という。同社は半導体製造装置のニッチトップでマスクブランクス検査装置では世界シェアを独占している。中期成長性が非常に高い一方で、PERの高さが警戒され、最近はスマートフォンやパソコン向け半導体の在庫調整リスクが顕在化するなか、これまでにない逆風が意識されていた。22年6月期決算は小幅増益予想にあるが、今期の業績見通しの方にマーケットの関心が高い。株価は6月下旬に1万4450円まで下落し、年初から60%も水準を切り下げていた。しかし、最近では買い残の整理が急速に進む一方、売り残が大幅に増加しており、直近データで信用倍率は1.26倍と拮抗。更に、足もと日証金では株不足状態に陥り、逆日歩がついている。ひところと比べ需給関係が逆転しており、足もとではショートカバーによるミニ踏み上げ相場の色をみせた。

ニコン <7731>  1,555円 (+17円、+1.1%)

 ニコン <7731> [東証P]が3日続伸。4日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を6200億円から6250億円(前期比15.8%増)へ、営業利益を500億円から550億円(同10.1%増)へ、純利益を380億円から420億円(同1.6%減)へ上方修正したことが好感された。FPD関連分野や半導体関連分野の設備投資が堅調に推移すると見込まれるほか、デジタルソリューションズ事業で、半導体市場やファクトリーオートメーション市場の好調継続が見込まれることが要因。また、引き続きEUV関連市場の需要拡大が見込まれることも寄与する。なお、想定為替レートは1ドル=120円から122円へ、1ユーロ=130円から132円へ見直した。同時に発表した第1四半期(4-6月)決算は、売上高1456億4800万円(前年同期比10.1%増)、営業利益153億5700万円(同23.1%減)、純利益118億6600万円(同25.2%減)だった。

※5日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース
配信元: 株探
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