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日経平均株価のニュース
明日の株式相場に向けて=天下分け目、エヌビディア祭り後の戦略
きょう(28日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比83円高の3万8371円と続伸。日本時間明朝に判明するエヌビディア<NVDA>の決算をとりあえず待つよりないというところ。そうしたなかも日経平均、TOPIXともに全体指数は強さを発揮した。純粋にこのタイミングでの実需買いは入りにくいが、薄商いのなか、年金資金のリバランス絡みの買いや企業の自社株買いなど機械的な買いが下値を支え、それを横目に手仕舞い売りならぬショート筋の手仕舞い買い戻しを誘い、先物主導で全体相場に浮揚力が加わった。日経平均寄与度の高い半導体主力株の後場に入っての底堅さは、売り方の恐怖が投影されていた感もある。個別株をみると値上がり銘柄が600であったのに対し、値下がり銘柄数は989に及んでおり、相場の体感温度としてはこちらに近かったと思われる。売買代金も前日に続き3兆2000億円台と低調な水準にとどまった。
個別株戦略に特化した場合、やはり最大の拠りどころとなるのは企業業績である。ただし業績内容の良い銘柄を買えば、後は自然に含み益が増えるのを待つだけ、というほど株式投資は簡単にはできていない。好業績株はその実態が既に株価に織り込まれているようなケースも多い。「優等生銘柄」は買う時点で既にそれなりの高みに達していて、そこから一段高となるには市場で織り込まれていない部分での収益面のサプライズが必要となる。
例えば当該企業が過去最高利益を毎期更新していても、増益率が1%刻みでは株価は反応してくれない。むしろ、利益成長は頭打ちということで売りの材料にされてしまう場合もあり得る。そして究極の高偏差値で“ディスアドバンテージ”を被っているのがエヌビディアだ。同社がスターダムにのし上がったのはもはや旧聞に属する話であり、スポットライトを浴び続けている銘柄ほど、行き過ぎた「期待」という重石を背負うことになる。
では、投資する側の狙い目はどこか。株価は流動的で常に実態を反映するとは限らない。この流動的な時間軸で株価を突き動かす材料は何かと言えば、それは“変化”である。「ちょい悪銘柄」に位置付けられるような株が大幅な業績の好変化をみせた場合などは、株価もパフォーマンスが大きくなりやすい。初動につけば高い確率でキャピタルゲインに恵まれる。ちょい悪銘柄というと語弊があるが、要は万人が文句なしの優良株と認めるような範疇にはない銘柄という切り口である。
今期業績が大幅な伸びを見込み、なおかつPERなどの伝統的投資指標で割安さも浮き彫りとなっているような銘柄。業態を問わず、こういうポジションにある銘柄にフォーカスしていくのは有力な投資手法だ。しかも今は、8月初旬の全体相場暴落の余韻が残るなか、棚ぼた的な拾い場を提供している銘柄も少なくない。
例えば民間主体にマンション建築やリニューアルで高実績を持ち、建設DXも積極的に取り入れている大末建設<1814.T>は25年3月期第1四半期の営業利益は前年同期比9割増を達成し、通期営業利益見通しも前期比64%増の26億円と急回復を見込む。PER10倍前後でPBR0.7倍台、加えて今期配当利回りが5.3%と抜群に高い。また、マンホールなどのコンクリート2次製品を手掛け台風・豪雨対策関連のテーマにも乗るイトーヨーギョー<5287.T>は今期営業2割増益予想にあるが、PER10倍未満でPBRは0.6倍弱だ。もちろん有配企業で、今期は減配見込みながら配当利回りは1.5%前後を維持している。また、タンタルコンデンサーのリーディングカンパニーである松尾電機<6969.T>は25年3月期営業利益が前期比倍増の5億1000万円を会社側では予想。最終利益がゲタを履いているとはいえ、PERは4倍に過ぎない。無配ながらPBRは0.7倍台で、どこかで材料株素地を開花させても不思議はない。このほか、業績好変化が見込まれる割安株では、共同ピーアール<2436.T>、大同工業<6373.T>、京三製作所<6742.T>などがある。
あすのスケジュールでは、対外・対内証券売買契約が朝方取引開始前に開示されるほか、午前中に2年物国債の入札が行われる。午後取引時間中に7月の建機出荷、8月の消費動向調査が発表される。また、IPOが1社予定されており、福証QボードにCross Eホールディングス<231A.FU>が新規上場する。海外では8月の独消費者物価指数(CPI)速報値、週間の米新規失業保険申請件数、4~6月期米実質国内総生産(GDP)改定値、7月の米仮契約住宅販売指数など。(銀)
出所:MINKABU PRESS
個別株戦略に特化した場合、やはり最大の拠りどころとなるのは企業業績である。ただし業績内容の良い銘柄を買えば、後は自然に含み益が増えるのを待つだけ、というほど株式投資は簡単にはできていない。好業績株はその実態が既に株価に織り込まれているようなケースも多い。「優等生銘柄」は買う時点で既にそれなりの高みに達していて、そこから一段高となるには市場で織り込まれていない部分での収益面のサプライズが必要となる。
例えば当該企業が過去最高利益を毎期更新していても、増益率が1%刻みでは株価は反応してくれない。むしろ、利益成長は頭打ちということで売りの材料にされてしまう場合もあり得る。そして究極の高偏差値で“ディスアドバンテージ”を被っているのがエヌビディアだ。同社がスターダムにのし上がったのはもはや旧聞に属する話であり、スポットライトを浴び続けている銘柄ほど、行き過ぎた「期待」という重石を背負うことになる。
では、投資する側の狙い目はどこか。株価は流動的で常に実態を反映するとは限らない。この流動的な時間軸で株価を突き動かす材料は何かと言えば、それは“変化”である。「ちょい悪銘柄」に位置付けられるような株が大幅な業績の好変化をみせた場合などは、株価もパフォーマンスが大きくなりやすい。初動につけば高い確率でキャピタルゲインに恵まれる。ちょい悪銘柄というと語弊があるが、要は万人が文句なしの優良株と認めるような範疇にはない銘柄という切り口である。
今期業績が大幅な伸びを見込み、なおかつPERなどの伝統的投資指標で割安さも浮き彫りとなっているような銘柄。業態を問わず、こういうポジションにある銘柄にフォーカスしていくのは有力な投資手法だ。しかも今は、8月初旬の全体相場暴落の余韻が残るなか、棚ぼた的な拾い場を提供している銘柄も少なくない。
例えば民間主体にマンション建築やリニューアルで高実績を持ち、建設DXも積極的に取り入れている大末建設<1814.T>は25年3月期第1四半期の営業利益は前年同期比9割増を達成し、通期営業利益見通しも前期比64%増の26億円と急回復を見込む。PER10倍前後でPBR0.7倍台、加えて今期配当利回りが5.3%と抜群に高い。また、マンホールなどのコンクリート2次製品を手掛け台風・豪雨対策関連のテーマにも乗るイトーヨーギョー<5287.T>は今期営業2割増益予想にあるが、PER10倍未満でPBRは0.6倍弱だ。もちろん有配企業で、今期は減配見込みながら配当利回りは1.5%前後を維持している。また、タンタルコンデンサーのリーディングカンパニーである松尾電機<6969.T>は25年3月期営業利益が前期比倍増の5億1000万円を会社側では予想。最終利益がゲタを履いているとはいえ、PERは4倍に過ぎない。無配ながらPBRは0.7倍台で、どこかで材料株素地を開花させても不思議はない。このほか、業績好変化が見込まれる割安株では、共同ピーアール<2436.T>、大同工業<6373.T>、京三製作所<6742.T>などがある。
あすのスケジュールでは、対外・対内証券売買契約が朝方取引開始前に開示されるほか、午前中に2年物国債の入札が行われる。午後取引時間中に7月の建機出荷、8月の消費動向調査が発表される。また、IPOが1社予定されており、福証QボードにCross Eホールディングス<231A.FU>が新規上場する。海外では8月の独消費者物価指数(CPI)速報値、週間の米新規失業保険申請件数、4~6月期米実質国内総生産(GDP)改定値、7月の米仮契約住宅販売指数など。(銀)
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