■商品バブルの終焉が為替相場に影響を与える可能性も

著者:平野朋之
投稿:2015/12/18 11:37

■本日の上値(下値)抵抗ポイントとは?


---------------------------------------------------------

■昨晩のNY市場は、前日のFOMC(連邦公開市場委員会)が
9年半ぶりの利上げに踏み切ったことを好感して
ドルが主要通貨に対して上昇しました。

しかし、懸念材料として挙げられているNY原油が
35ドルを割り込み、NY株式市場も併せて下落しています。
特にNY原油先物1月限に関しては来週月曜日が納会日と
もあって波乱の展開が予想されるところです。


また、金利を生まない商品である金価格の下落も目立ち
始めました。
昨日は終値ベースで2009年10月30日以来となる
6年半ぶりの安値になりました。
やはりFOMCで利上げを決定したことで米緩和マネーの
引き上げから金市場もマネーが流出しているようです。



■先日からもお伝えしているようにNY金とNY原油の
価格比(NY金÷NY原油)が2000年以降最大の水準に
なっていることもNY金を売る材料の一つのようです。
NY金が下がり始めれば商品バブルの終焉になりそうです。



■本日は、日銀の金融政策決定会合が発表されるわけですが、
政策の変更は予想されていないことから注目度は
低いようです。

また、7-9月期のGDPも上方修正され追加緩和策を
講じる必要性もなくなったと予想しています。

しかし、日銀やECBの金融政策とFRBの金融政策の
違いが今後ボディブローのようにジワジワと出てくる
のでしばらくはドル高見通しに変更は無いと見ています。



■テクニカルでは、昨日お伝えしたように先月中旬から
今月初旬に形成したボックスに突入したことで買い
優勢とみています。

日足ベースの一目均衡表では、遅行線も実態部と重なって
いる状態で、このまま上昇すれば調整終了になりそうです。

上値抵抗は、昨日高値(122.87円)、ボリンジャーバンド
+1σ(123.15円)と見ています。

下値抵抗は、ボリンジャーバンドのセンター(122.43円)、
一目均衡表の基準線(122.05円)と見ています。
平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想