【売り】デンソー （6902）：電装化進む自動車部品に追い風も一旦調整？=GLA小池麻千子

電装化進む自動車部品に追い風も一旦調整？

自動車部品メーカー国内最大手。
カーエアコン、エンジン、機能部品の電子制御装置、各種センサー、ハイブリットカー向けパワコンユニットなど広範囲に展開しています。

1949年にトヨタ自動車＜7203＞から分離独立し、トヨタ向け部品供給を中心に業績を拡大してきました。
ちなみに2016年3月期第2四半期の売上は、44.8％がトヨタグループ向け、44.7％がOEM向けとなっています。

国内、そして米国自動車安全装備の法制化をうけ、同社が手掛けるレーダーや画像センサーなどの運転支援システムの需要拡大が期待されています。
またTPP締結により自動車部品の8割が関税撤廃されることから、同社の業績に追い風が吹くと期待されています。

業績も好調で長期的に有望な銘柄ですが、一旦調整を予想します。

2016年3月期第1－2四半期の業績は、売上収益が7.6％増の2兆2284億6200万円、営業利益は1.2％減の1480億3600万円、税引前利益は0.9％減の1668億3300万円、当期純利益が0.9％増の1130億5000億円。
国内は低調ですが、北米、アジアオセアニア地域での車両生産量が伸びたことで売上全体が増加しました。減益要因は研究開発費や新製品立ち上げ費用の増加によるものです。

2016年通期業績予想は下方修正され、売上収益は4.9％増の4兆5,200億円（前回：3.7％増の4兆4700億円）、営業利益は5.6％増の3,500億円（前回：14.7％増の3800億円）、税引き前利益は3.0％増の3,830億円（前回：11.3％増の4140億円）、当期利益は0.6％増の2,600億円（前回：8.4％増の2800億円）とし、年間配当金は10円増の120円とする方針。