<株式トピックス>=足利HDと常陽銀の経営統合で再編急加速も

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2015/10/27 19:26
 27日の東京株式市場は、朝方は売り買い交錯で始まったものの、その後は上値が重く前場後半から下値を模索する動きとなり日経平均株価終値は、前日比170円08銭安の1万8777円04銭と3日ぶり反落した。中国景気の減速が日本企業の決算に与える影響を懸念した前倒し的な売りに加え、南シナ海での米中関係緊迫化や、外国為替市場での円高・ドル安進行も売り材料となった。
 きょう市場で話題となったのは、地銀再編機運の盛り上がりだ。経営破綻から再建を果たした栃木県最大手の地方銀行、足利銀行を傘下に持つ足利ホールディングス<7167.T>と、茨城県の地銀最大手の常陽銀行<8333.T>が経営統合に向けて最終調整していることが26日の夕刻から複数の媒体で報じられた。
 統合後の資産規模は約15兆円と、横浜銀行<8332.T>東日本銀行<8536.T>が経営統合して来年4月に設立するコンコルディア・フィナンシャルグループ、九州を地盤とするふくおかフィナンシャルグループ<8354.T>に続く全国3位の規模の地銀グループが誕生することになる。人口減少や地方経済の衰退が進むなか、北関東での営業基盤を強化し、生き残りを図る狙いだ。2016年10月の統合に向け、11月中の基本合意を目指すという。株式交換方式による統合案が有力で、持ち株会社の傘下に2行が入る見通しだ。
 市場関係者からは「従来の同一県内での統合から、隣県、近県を含めての関東、東北、九州といったブロック内での再編が相次いでおり、今後も加速しそうだ」との見方が出ていた。地銀セクターは安倍政権の重要テーマのひとつである「地方創生」の担い手であるとともに、ここ最近は生き残りをかけた業界再編の動きが顕在化しており、市場でも注目度が高まっている。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)
配信元: みんかぶ

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