【買い】京セラ(6971):反発に期待=GLA小池麻千子

投稿:2015/09/06 13:53

反発に期待

コンデンサーなど電子部品大手。情報通信、複写機なども展開するファインセラミックスメーカー。

株主資本比率は74.2%という高水準。その手元資金力を効率的に利用、M&Aなど外部経営資源を積極的に獲得し、事業強化を進めています。8月には、パワー半導体関連技術大手の日本インター(株)の株式を取得しました。これにより、産業機器、車載関連市場での事業拡大を進めます。

2016年3月期第1四半期の業績は、売上高が1.4%増の3392億4700万円、営業利益が73.5%増の325億8300万円、税引き前四半期純利益が53.2%増の470億1000万円、四半期純利益が62.2%増の315億7500万円の増益着地となりました。
ローエンド端末の売上減少に伴い通信機器関連事業は減収となったものの、スマートフォンや通信インフラ、自動車関連市場、各種産業機器市場向けを中心に、半導体部品関連事業や電子デバイス関連事業、ファインセラミック部品関連事業の売上が増加しました。

利益については、機器事業は減益となったものの、半導体部品関連事業及び電子デバイス関連事業を中心に部品事業の全てのセグメントが20%を超える増益となりました。円安効果もあり、前年同期間が1米ドル102円だったことに対して19円円安の121円でした。一方ユーロは前年1ユーロ140円に対し6円高の134円と円高に振れました。この為替変動により、売上高に対しては 約200億円、税引前利益に対しては約30億円のメリットがあったということです。

一方2016年通期予想は、売上高4.8%増の1兆6000億円、営業利益は71.3%増の1600億円、税引き前当期純利益は51.0%増の1840億円、当期純利益は3.6%増の1200億円と、過去最高売上を更新する見通し。

同社は、売上高の50%以上を海外売上が占めるため、円安の恩恵を受けやすい体質です。前提為替レートは1ドル=115円、1ユーロ=125円としており、まだ円安による業績上振れ余地が期待できます。スマホ普及、自動車電装化の進展、太陽光発電システム、パワーエレクトロニクス事業の拡大と事業環境は整っていると思われます。

今週は反発を期待します
小池麻千子
グローバルリンクアドバイザーズ 株式アナリスト
配信元: 達人の予想

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