調整色強まり売り先行、中国株急落に警戒感

著者:冨田康夫
投稿:2015/08/18 21:38

明日の東京株式市場見通し

 19日の東京株式市場は、18日の上海総合指数が大幅下落となったことを嫌気して売り先行のスタートとなりそうだ。上海総合指数は、東京株式市場の引け後の時間帯に下げを加速し、終値は前日比245.504ポイント(6.14%)安の3748.164と急落した。資源・素材株をはじめ、ほぼ全面安商状となり、ストップ安水準まで売られる銘柄が目立った。

 18日の東京株式市場は、朝方買い優勢でスタートした後、次第に売り圧力が強まり日経平均株価はマイナス圏に沈んだ。後場は大引けにかけて先物主導の売りで下落幅を拡大した。日経平均株価終値は、前日比65円79銭安の2万554円47銭と反落した。

 テクニカル面で日経平均株価は、5日移動平均線(2万0536円=18日終値)と、25日移動平均線(2万0565円=同)がデッドクロスしたのに加え、終値が25日線を下回ったことから、短期的には調整色が強まっている。

全般軟調地合いのなか海運株が気を吐く

全般買い意欲に乏しい地合いのなか、東証1部の業種別上昇率1位で気を吐いたのが海運株。

日本郵船<9101>商船三井<9104>川崎汽船<9107>共栄タンカー<9130>など海運株が軒並み堅調な値動きをみせた。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は、8月5日に1222で高値をつけて以降、下落歩調を強めていたものの、17日は前日比8ポイント高の1063と、1000の大台割れを回避するような反発の動きをみせている。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想