モロゾフ大幅高、明治ＨＤ効果で“夏の菓子祭り相場”

　モロゾフ<2217.T>が急反発、東証１部値上がり率上位に買われ、前週末に続き年初来高値を連日更新した。一時４７５円まで上値を伸ばし、長期波動でも０６年１月につけた高値４５６円を突破して１９９６年以来１９年ぶりの高値水準に歩を進めている。信用取組は売り長で信用倍率は０．２４倍と株式需給関係の良さが上値思惑につながっているようだ。
　ここ中国景気の減速懸念や不安定な米国株市場を映して輸出株が手掛けにくい環境にあり、消去法的に値動きの軽い内需食品株に物色の矛先が向いている。特に、原材料コストを商品値上げで相殺しやすい菓子メーカーは、その優位性に裏付けされた好業績が投機筋の食指を動かしている。「今の東京市場はさながら“菓子祭り”の様相。ＰＥＲなど割高なものが多いだけに、リスクを意識して信用取引などを使って買い溜める向きは少なく、それが上値の軽さにつながっている」（市場関係者）という。
　同分野では明治ホールディングス<2269.T>が２０１３年初頭から２年半にわたり一貫した長期上昇波を形成し３６００円前後から２万１０００円台まで６倍近くに大化けを果たしており、結果的にこれが連想買いを誘っているとの見方もある。きょうは森永製菓<2201.T>、亀田製菓<2220.T>、ブルボン<2208.T>、江崎グリコ<2206.T>なども軒並み買いが先行している。

モロゾフの株価は１３時４０分現在４５５円（△３０円）


出所：株経通信（株式会社みんかぶ）