構造改革への期待。成長力のあるディフェンシブ銘柄として注目
化粧品業界はリーマンショック以降、それまでの右肩上がりの成長から減収基調に転じました。しかし、コーセー(4922)はいち早くコスト削減や専門店の強化などの事業改革を2009年3月期より開始。それまでの右肩上がりの需要増による成長依存ではなく、消費者の趣向の多様化にいち早く対応できるような体制や、利益の出やすい筋肉質の経営体質を構築。そしてその成果が出てインバウンド需要増、内需の緩やかな回復という追い風の中、業績の躍進が続いています。
一方、資生堂も構造改革を進めています。2014年12月には中長期戦略「VISION 2020」を発表。これによると2015年~2017年までの3年間は事業基盤の再構築に取り組み、2017年12月期までに投資原資300~400億円を捻出する計画。生み出された原資は、2018年~2020年の次期3カ年計画で、マーケティング、研究開発、新規事業を中心に投資を強化。2020年には売上1兆円、営業利益1000億円、ROE12%の目標を掲げています。
この一連の改革が成功すれば、同社の企業価値は一段とバリューアップされる期待感があります。この改革案が面白いと思うのはコーセー(4922)という成功例がある点です。たとえば、コーセー(4922)の2015年3月期の営業利益率は10.9%ですが、資生堂は3.6%に過ぎません。しかし前述の計画が達成されれば、営業利益は10%に達し、企業価値は大きく向上する可能性があります。
なお、同社はブランドとしての認知度が高いため、インバウンド売上の拡大に向いており、2020年に3000万人まで増加すると予測されている訪日外国人の購買対象になりやすいと思います。一方、海外売上比率が53%と高い点は円安の恩恵によって利益押し上げに期待できます(ちなみに、コーセーの海外売上比率は16%です)。
一方、資生堂も構造改革を進めています。2014年12月には中長期戦略「VISION 2020」を発表。これによると2015年~2017年までの3年間は事業基盤の再構築に取り組み、2017年12月期までに投資原資300~400億円を捻出する計画。生み出された原資は、2018年~2020年の次期3カ年計画で、マーケティング、研究開発、新規事業を中心に投資を強化。2020年には売上1兆円、営業利益1000億円、ROE12%の目標を掲げています。
この一連の改革が成功すれば、同社の企業価値は一段とバリューアップされる期待感があります。この改革案が面白いと思うのはコーセー(4922)という成功例がある点です。たとえば、コーセー(4922)の2015年3月期の営業利益率は10.9%ですが、資生堂は3.6%に過ぎません。しかし前述の計画が達成されれば、営業利益は10%に達し、企業価値は大きく向上する可能性があります。
なお、同社はブランドとしての認知度が高いため、インバウンド売上の拡大に向いており、2020年に3000万人まで増加すると予測されている訪日外国人の購買対象になりやすいと思います。一方、海外売上比率が53%と高い点は円安の恩恵によって利益押し上げに期待できます(ちなみに、コーセーの海外売上比率は16%です)。