「中国バブル崩壊」の危険度は?

著者:Korosuke
投稿:2015/07/09 22:10

中国バブル崩壊? の日本市場への影響は

今週のマーケットは大荒れでした。
ギリシャショックに加えて、中国バブル崩壊と立て続けにネガティブな材料が出たため、2日間で1200円近く下げる大暴落となりました。
一体、今何が起こっているのか?今後マーケットはどうなっていくのか? とても不安でいっぱいの投資家の方々も多いかと思います。

まず、ギリシャショックについてですが、この問題はだいぶ前からリスク要因として認識されていたため、マーケットへ新たに与える影響というのはほとんどありません。
悪材料が出ても、それが出た後で、株価が形成された時点ですでに織り込まれているのです。ギリシャショックでいえば、週明けに大きく下げて寄り付きましたが、その後翌日まで大きく反発するなど、市場はもう織り込んでおり、この先また何かギリシャ問題が出ても「ああ、またか」という感じで反応が鈍くなってきます。

その一方で、今週の下げの大きな要因となったのが、この中国バブル崩壊です。上海指数の大幅安に伴い、中国バブル崩壊が懸念されてきたため、日本市場もこのような大暴落になったわけですが、これも突然の悪材料だったため、日本市場はまだ織り込んでいませんでした。
そのため、一日600円近い下げとなり、さらに翌日も一時600円安まで下がりました。

しかし、ここから大きく反発し19115円の安値をつけてから引けにかけて700円近く上昇し19885円でひけたことで、一旦中国崩壊のバブルを懸念して売りたかった人の売りはほぼ出尽くしたといえます。

これは理屈ではなく、不安感からとりあえず手放したいという投資家の心理的なもので、それが市場にミスプライスを引き起こして売られすぎました。今はこの「中国バブル崩壊」という不安感が投資家を混乱させ、何が適正かわからない状態を作り上げています。

その混乱をもとに戻す唯一の手段は「時間」です。
つまり、これから徐々に時間がたつとと共に、連日報道される「中国バブル崩壊」のニュースに対して市場が、「ああ、またか」とギリシャのように反応しなくなってきたときに正常な相場、チャートに戻ります。

短期的にはこの2日間の強烈な下げで、一旦市場には織り込まれたので、徐々にまたいつもの平穏な相場に戻ってくるでしょう。
今はまだ上昇トレンドが継続しており、今月末はまだその上昇期間にあるため、今回のイレギュラーな下げはいい押し目買いになったと見ていいでしょう。
これから徐々に本来株価があるべき位置へと戻ってきます。
日経平均20000円~21000円がしばらくは居心地がいい位置だと思います。
Korosuke
株式会社テラス
配信元: 達人の予想