【買い】(8053)三菱商事 ハイブリッド債2000億円 万年割安株の総合商社株が変革の可能性!?

著者:藤本誠之
投稿:2015/06/12 09:03

日経新聞半歩先読み

ハイブリッド債2000億円  日本経済新聞 投資情報 19面

三菱商事が発行する「ハイブリッド債」という新しい仕組みの社債の発行額が当初の2倍の2000億円に膨らむ見通しとの記事です。償還期間は60年と長く、貸借対照表上は「負債」となりますが、格付け機関が、発行額の半分を「資本」と認定するので、格付け上は「資本」が増え、財務体質が強化されることになります。これによってROEを下げずに、積極投資の資金を調達することが可能になります。今まで日本の総合商社はPER・PBRなどの株価指標面では万年割安な銘柄となっていました。積極投資に必要な資金を調達するのに、社債を発行すると財務体質が悪化したり、公募増資によって株主資本を調達するとROEが低下してしまったのも、一つの要因でしょう。この「ハイブリッド債」の活用により、財務体質の悪化・ROEの低下なしに、積極投資のための資金調達が可能になりました。万年割安株である総合商社株の見直しの動きが加速する可能性がありそうです。

三菱商事 (8058)2,812円

今日も皆様に相場の福が授かりますように!!
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藤本誠之
財産ネット 企業調査部長
配信元: 達人の予想