ドル円・ユーロドル・クロス円は全て買いから

著者:小林芳彦
投稿:2015/06/03 13:16

昨晩の概況

昨晩22時過ぎ、このユーロドルの爆騰に連れてドル円が売りとなって123.75まで下落しましたが、材料はあったにせよ、週末の雇用統計を前にドル買いのポジション調整が入り始めて(125円を達成したというイメージもあるし)いる感じがします。

また急騰した相場だけに124.00や124.50、125.00にはドルコールオプションのストライクがいっぱい並んでいたと考えられますが、インザマネーとなって、オプション見合いで売れるポジションを抱えている米ファンドのオペレーションもドル円を押し下げる動きを加速した可能性があると思っています。
もちろんストライクの下ではその分、ドル買いになりますが。

昨日のユーロ買戻しの背景で指摘されていたのが「ギリシャが案を提出」したことと「欧州関係機関がギリシャに提出する文書に合意」したことだと思います。
しかし、ドイツのメルケル首相主導で1日の晩からベルリンで開催された協議は、債権者がギリシャ側からの独自の改革案の提示を待っていたが満足のいく策が提示されなかったため、債権者側からも案を策定して提示することにしたもので、欧州の指導者達のギリシャに提示する「最後の申し出」の策定でした。この会合にはオランド仏大統領、ユンケル欧州委委員長、ラガルドIMF専務理事、ドラギECB総裁らが出席。

その後ダイセルブルーム・ユーログループ議長が、
「ギリシャと債権者の合意は依然程遠い」と発言。
ダイセルブルム議長
「ギリシャのツィプラス政権は有権者と折り合いをつける必要がある」
「凍結されているギリシャ支援の週内の再開は理論上でも不可能」
「つまり、われわれは妥協しないということだ」の見解を示しており、残る道はギリシャが独自に3億ユーロの返済を6月5日に行い目先の危機を乗り越えるか、全面的に妥協して欧州の支援を取り付け、一時的に支払いを残りの期日まで延長する、またはデフォルトするの選択肢(ボール)はギリシャが持っている状況です。

ツィプラス首相は、ここまでやったから、残りはEUが妥協しろというスタンスですが、ダイセルブルム議長は明確に妥協を跳ねつけました。駄々っ子ギリシャは今日を含めてあとわずか3日しかない状態の中、EUの妥協を待っていると時間切れになりそうですね。その意味でも、元気良くユーロドルは買えないんですけど。

ドル円は123円台なら喜んで押しは買うスタンス。
本日もよろしくお願いします。

短期売買方針 6月3日

<ドル円 買い>
ドル円は123.850、123.750で買いから。ストップは浅目に123.600に置きます。利食いは124.150、124.250で。
レンジ 123.700(123.850)--(124.150)124.250

<ユーロドル 買い>
ユーロドルは1.11150、1.11050で買い買えぁ参入する方針。ストップは1.10800に置きながら、1.11750、1.11850で利食いするような回転をイメージ。追いかけて買う気はありません。
レンジ 1.11000(1.11150)--(1.11750)1.11900

<ユーロ円 買い>
ユーロ円は137.850、137.750で買いから。ストップは137.400に置きながら、138.350、138.500で利食いする回転をイメージ。
レンジ 137.600(137.750)--(138.350)138.500
小林芳彦
JFX株式会社 代表取締役
配信元: 達人の予想