ドル買いに弾みがつく可能性あるも、動きづらい…

著者:武市佳史
投稿:2015/06/01 10:59

◆堅調なまま、5月を終了

※ご注意:予想期間は6月2日と表示されていますが、本日(6月1日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


2007年6月高値(124.120円)を更新した流れは、結局、週末まで続きました。

米1-3月期GDP・改定値はやはりマイナス転落(+0.2%⇒-0.7%)となりましたが、事前に想定されていたことから大きな反応は見られませんでした。
シカゴ購買部協会景気指数(46.2)も悪化しましたが、ミシガン大消費者態度指数(90.7)が上方修正されたで相殺され、ネガティブと捉えられることはありませんでした。
こうして先週末は堅調な動きを続けたまま、“終値ベースで124円台”に乗せて終えています。

◆米経済指標次第では“ドル買いに弾みがつく可能性”…

本日はISM製造業景況指数・個人消費支出(PCE)デフレータという好内容が期待されている米5月指標を控えていますので、内容次第ではドル買いに弾みがつく可能性が否定できません。
週末に米雇用統計を控えていることことから思惑が金利先高観へと結び付けられやすく、このままドル堅調地合いが確保されると見られるからです。

◆ただここからの上値追いは“相応のパワーが必要”…!?

一方でオプション絡みの防戦ドル売りオーダーと相俟って、28日高値(124.449円)付近で行く手が大きく遮られています。
125.00円ラインのオプション規模を考えると“ちょっとやそっとでは突破できない”雰囲気も醸し出していますので、ここからの上値追いには“相応のパワーが必要”と考えるのが自然です。

となると本日は“下値は堅いが上値も重く”、124円前半付近で“動きづらい”展開が想定されるところです。
めぼしいポジション調整が見られていないことは少し気になりますが、超長期トレンドを突破したばかりでもあります。
それが入るのは“もう一段上値を攻めた後”と考えたいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:124.889(ピボットハイブレイクアウト)
上値4:124.799(5/14~5/20-5/22の161.8%返し)
上値3:124.529(ピボット2ndレジスタンス)
上値2:124.449(5/28高値)
上値1:124.320(ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:124.110
下値1:123.751(ピボット1stサポート)
下値2:123.601(5/29安値)
下値3:123.488(5/28安値)
下値4:123.391(ピボット2ndサポート)
下値5:123.182(ピボットローブレイクアウト)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:19 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想