“買いが買いを呼ぶ”は収束も、“目先の天井打ち”と考えるのは…!?

著者:武市佳史
投稿:2015/05/29 10:50

◆日米要人の牽制発言受け、やや落ち着きを取り戻す

※ご注意:予想期間は5月30日と表示されていますが、本日(5月29日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


少し落ち着きを取り戻したか…?

2007年6月22日高値(124.120円)を更新、一時124.449円まで上値を伸ばす場面が見られましたが、「ここ数日の円安の動きは荒い(麻生財務相)」「(麻生財務相に)競争力目的の為替利用を牽制(ルー財務長官)」がキッカケとなり、調整売りが入りました。
123円台へと押し戻されると、その後は124円ラインが上値を押さえている感があります。

◆週末のポジション調整が指摘されるも、短期筋は“俄然、やる気”…!?

日本のみならず米国からも牽制発言が飛び出したことで、“買いが買いを呼ぶ”という異常な動きはとりあえず収束した格好といえます。
週末でもありますので、意識がさらにポジション調整へと傾く可能性も指摘されるところです。

ただ125円ラインの手前に展開するオプション絡みの防戦売りは、かなり分厚いとされています。
これが「ノックアウト系が多いのではないか?」との噂につながっており、買いを仕掛ける短期筋は“俄然やる気になっている”との声が聞こえてきます。

◆米GDP控えて押さえられやすいが、でも…

もちろん本日はマイナス圏に落ち込むと見られている米1-3月GDP改定値を控えていますので、常識的に考えると“ドル買いは押さえられる”と見られます。
それでもある程度は織り込まれていると考えれば、予想通りの落ち込みであれば下げ渋ると見ることも可能です。

“買いが買いを呼ぶ”異常な展開は収束しましたが、これで“目標達成⇒目先の天井打ち”と考えるのは早計かもしれませんね。
高値圏ではありますが、“下値を固めている”と考えて対応した方が良さそうに思います。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:125.384(ピボットハイブレイクアウト)
上値4:124.917(ピボット2ndレジスタンス)
上値3:124.449(5/28高値、ピボット1stレジスタンス)
上値2:124.138(5/28高値後の61.8%戻し、07/6/22高値水準)
上値1:124.042(5/28高値後の50%戻し、大台)
前営業日終値:123.930
下値1:123.715(5/28の76.4%押し)
下値2:123.488(5/28安値、ピボット1stサポート)
下値3:122.994(5/22~5/28の38.2%押し、ピボット2ndサポート、大台)
下値4:122.784(5/27高値
下値5:122.544(5/22~5/28の50%押し、ピボットローブレイクアウト)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:39 ドル円 抵抗・支持ライン追加
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武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想