週末控えで一服商状、金融政策決定会合を注視

著者:冨田康夫
投稿:2015/05/22 06:57

22日の株式相場見通し

本日の東京株式市場は、日銀の金融政策決定会合の結果を注視しながらの神経質な推移となりそうだ。20日に発表された1~3月期の国内総生産(GDP)速報値が、前期比年率2.4%のプラスと市場予想を上回ったことなどから、日銀の金融政策は今回「現状維持」となるとの見方が多い。市場関係者からは「追加的な金融緩和が示されなくても、株価が大きく崩れることはなさそうだ」との声が出ていた。

市場に高値警戒感は少ないとはいうものの、昨日までの日経平均株価のサイコロジカルラインは10勝2敗と過熱ゾーンに入っていることも確か。やや買い疲れ感の浮上するなか、週末のポジション調整の売りも予想され、中期上昇トレンドのなかでの一服となりそうだ。

21日の東京株式市場は、前場は買いが先行したものの後場中盤から急速に値を消し、日経平均株価終値は、前日比6円31銭高の2万202円87銭と小幅ながら5日続伸となった。ただ、東証1部の値上がり銘柄数は725にとどまる一方で、値下がりは1033(変わらずは124銘柄)と1000銘柄を上回り、全般地合いの弱さを示した。

日程面では、黒田東彦日銀総裁会見、4月の電力需要実績速報、4月の粗鋼生産量に注目。海外では、イエレンFRB議長講演、米4月の消費者物価指数が焦点となる。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想