サプライズなければ120.20-30円は重そう=外為どっとコム総研 神田卓也

著者:神田卓也
投稿:2015/05/11 16:39

ドル強含み

東京市場のドル/円は、日本株の上昇に連れた他、NZドルやユーロに対してドルが強含んだ影響から120円目前まで上昇した。
欧米市場でも株高の流れが継続するようなら、120円台を回復する可能性が高まろう。

米長期金利は低下しやすい

ただ、米4月雇用統計を受けて早期利上げ期待がやや後退するとともに、NY原油先物が60ドル台で頭打ち感を強めている事から
米長期金利は低下しやすい地合いにある。米4月労働市場情勢指数(LMCI、23:00)が大幅に上昇するなどのサプライズがない限り、
ドル/円は前週末の米4月雇用統計発表直前に付けた120.225円前後を大幅に上回る事は難しいかもしれない。

ギリシャは度外視

また、本日行われるユーロ圏財務相会合ではギリシャ支援に向けた合意は困難との見方が強い。ただし、ギリシャ政府の資金繰りが当面やりくり可能と見られている事もあって、合意不成立でもリスク回避的な動きに繋がる公算は小さいだろう。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長
配信元: 達人の予想