ＲＳウイルス感染者が急増、マスクなどで対策急務

首都圏を中心に感染者が急増

　乳幼児を中心にＲＳウイルス感染症の患者報告数が急増している。

　ＲＳウイルス感染症は、その名称が示す通り、ＲＳウイルス感染による呼吸器の感染症。ＲＳウイルスは日本を含め世界中に分布、何度も感染と発病を繰り返すのが特徴で、生後１歳までに半数以上が、２歳までにほぼ１００％の幼児がＲＳウイルスに少なくとも１度は感染するとされている。症状は、軽い風邪のような症状から重い肺炎までさまざまだが、乳期、特に乳児期早期（生後数週間～数カ月間）に初感染した場合は、細気管支炎や肺炎といった重篤な症状を引き起こすことがある。

　毎年、冬季に流行するが、今年は首都圏を中心に感染者が急増。１１月１０日から１６日までの週の患者報告数では、埼玉県で前週比６６％増を記録、千葉県や東京都でも感染者は急増しており、警戒感が高まっている。

　ＲＳウイルスの感染経路は飛沫感染接触が中心であることから、飛沫感染対策としてマスクを着用して幼児に接触。また、日常的に触れるおもちゃ、手すりなどをアルコールや塩素系の消毒剤などで消毒し、手洗いやアルコール製剤による手指衛生の励行が重要になる。マスクを手掛ける関連ではダイワボウホールディングス＜3107＞やシキボウ＜3109＞、日本バイリーン＜3514＞など。

　また、米国メディミューン社が創製した抗ＲＳウイルスヒト化モノクローナル抗体「シナジス」の国内販売を大日本住友製薬＜4506＞が担当している。

◆ＲＳウイルス関連銘柄

ダイワボウＨＤ＜3107＞　ウイルス対策でアレルキャッチャーマスク
シキボウ＜3109＞　　　　抗ウイルス加工不織布「フルテクト」を採用したマスク
日バイリーン＜3514＞　　高機能な医療用マスクを展開
大幸薬品＜4574＞　　　　二酸化塩素でウイルス・細菌を除去する「クレベリン」を展開
大日住薬＜4506＞　　　　抗ＲＳウイルスヒト化モノクローナル抗体を国内販売