<話題の焦点>=電炉でGO! 製品価格値上げで見直し好機に

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2014/09/30 12:23
 日経平均はフシ目の1万6000円大台を回復した後、“ヤレヤレ売り”を凌駕し一気に新高値圏へ突入。その後の一服場面は次なるステージへの踊り場として強気に構えたい。では、ここで何を拾うかだが、収益環境に好変化がみられる電炉株にGOサインが出ているようだ。

 電炉業界といえば以前は電力料金の値上げに、原料スクラップ価格の上昇という二重苦に陥っていたが、最近は状況が変わってきている。H形鋼や棒鋼といった主力品の鋼材マージンが改善、つれて業績回復に対する期待が高まりをみせている。

 鋼材マージンとは製品価格と原料価格の差を意味し、いわば電炉メーカーの粗利を如実に映し出すものだ。アベノミクス恩恵による国内建設投資の拡大が追い風となる一方、年初からのスクラップ価格の下落もプラスに作用している。「スクラップ価格の下落時にメーカー各社は減産に対応して製品価格を維持する方針をとったことが、今の好環境につながった」(業界アナリスト)という。直近、鋼材マージンはトン当たり4万円を上回り、数年来の高値圏を維持している。

 鋼材受注も春以降、前年同月でプラス圏に浮上。今後も国土強靭化や都市再開発の加速、リニア中央新幹線着工などの大型プロジェクトが鋼材需要を一段と高めることになる。また、タイトな需給環境が続けば、H形鋼や棒鋼などの値上げも実現し、マージンがさらに拡大するという好循環に入る可能性もある。関連株へのマークは怠れない。

◆電炉株は今が買い場

銘柄(コード)  PER   PBR   株価

中山鋼<5408.T>  14.8  1.01    85
合同鉄<5410.T>  10.7  0.37   163
東製鉄<5423.T>  10.9  1.22   601
共英製鋼<5440.T> 19.7  0.74  2027
大和工<5444.T>  23.4  1.05  3700
東京鉄<5445.T>  11.9  0.79   560
大阪製鉄<5449.T> 22.0  0.73  2139

※株価は9月26日現在(単位:倍、円)


出所:株経通信(株式会社みんかぶ)
配信元: みんかぶ

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