イベント通過で買い安心感、75日、200日線がGC達成
14日の株式相場見通し
14日の東京株式市場は、きょう発表された4~6月期の国内総生産(GDP)速報値への株価の反応が堅調となり、「懸念されていたイベントを無事通過した」との市場参加者の心理を支えに、
日経平均株価は続伸となりそうだ。また、きょう夕刻の東京外国為替市場で、1ドル=102円50銭台へと、円安・ドル高が進行していることも、株式相場にとって買い支援材料となりそうだ。
きょうは、チャート面で75日移動平均線(1万4973円=13日)と200日移動平均線(1万4966円=同)がゴールデンクロスを達成した。これにより、中期的な視野で見た場合に、上昇波動持続への信頼性が増すことになる。
13日の東京株式市場は、寄り付き前発表の4~6月期GDPが、前期比年率6.8%減と市場予想の範囲内となり、不安心理が払拭され、次第に買い優勢となった。
日経平均株価終値は、前日比52円高の1万5213円と3日続伸。ただ、お盆休み本格化で市場エネルギーは低調となった。
13日の動意株
トラスト・テック
<2154>=3連騰。
自動車関連や電機業界など製造業向け技術者派遣・請負と開発系技術者派遣を手掛け、好調な自動車業界向けを中心に高水準の求人需要を取り込んでいる。派遣需要は航空宇宙関連分野などにも広がりをみせ、利益成長に拍車がかかる。また、有利子負債はほぼゼロで強固な財務体質を背景に配当増額期待も根強い。出来高流動性には乏しいものの、これが逆に品薄感につながり、株高思惑を後押ししている。
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所<4576>=ストップ高。
12日の取引終了後に発表した第2四半期累計(1~6月)連結決算は、売上高がゼロ(前年同期5000万円)、営業損益1億4100万円の赤字(同8200万円の赤字)、最終損益1億4000万円の赤字(同8200万円の赤字)と赤字幅が拡大したが、同時に発表した今期の主要イベントとして、第3四半期(7~9月)に緑内障治療薬「K-115」の国内製造販売が9月に承認(昨年10月国内申請)される予定で、それに伴いマイルストーン収入が受領できそうだとしたことが好感されているようだ。
グリムス<3150>=後場急騰。
前引け後に連結子会社グリムスソーラーが、同社グループの包括提携先の
エナリス<6079>と共同で、群馬県吾妻郡嬬恋村において、出力1.7メガワットの「嬬恋鎌原立野メガソーラー発電所」を開発すると発表しており、これを好感した買いが入っている。グリムスソーラーはエナリスとの協業で、エナリスが開発した神奈川県内の4基の太陽光発電所で4月から売電を行っているが、今回は協業の第2弾。
福田組<1899>=一時ストップ高。
12日の取引終了後に14年12月期の連結業績見通しについて、売上高を従来予想の1290億円から1420億円(前期比11.5%増)、営業利益を同34億円から50億円(同20.4%増)、純利益を同28億円から45億円(同37.8%増)へ上方修正したことを好感した買いが集中。建設受注高が計画を上回って推移しているほか、工事施工高も順調なことに加えて、工事採算性が改善したことが要因としている。
大幸薬品<4574>=急反発。
同社は12日の取引終了後、今15年3月期第1四半期(4~6月)連結決算を発表。売上高14億5300万円(前年同期比25.5%減)、営業利益4億1400万円(同33.4%減)と減収減益となったが、感染管理製品が中国の鳥インフルエンザ報道を背景とした特需が発生した前年同期と比較して大幅減となっていることが要因で悪材料視されていない。エボラ出血熱の感染拡大が警戒されるなかで、同社の感染管理製品へのニーズが高まるとの思惑もあるようだ。
蛇の目ミシン工業
<6445>=切り返し急。
ロシアや欧州など海外で家庭用高級ミシンが想定を上回る好調な売り上げをみせているほか、卓上ロボットなどを手掛けロボット関連の一角としても思惑を内包する。卓上ロボットは、世界的に普及加速するスマートフォン向けに需要高水準で収益を牽引している。4~6月期業績は営業利益段階で前年同期比4.2倍の6億9300万円と絶好調、見直し人気の底流にある。
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