<話題の焦点>=食品価格値上げの夏、コスト増転嫁で利益率アップへ

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2014/08/08 11:57
 食品がこの夏、相次いで値上げされている。原材料価格が高騰するなか、コスト増の販売価格転嫁が順調に進むかどうかが、今後のメーカー各社の株価動向を占う意味でカギを握りそうだ。

 日本ハム<2282.T>伊藤ハム<2284.T>が7月にハム・ソーセージおよび加工食品の納品価格を引き上げたのに続き、プリマハム<2281.T>丸大食品<2288.T>も8月から価格を改定。背景には、家畜伝染病の影響で豚肉卸価格が急騰していることなどがある。

 また、生乳の仕入れ価格上昇を受けて、明治ホールディングス<2269.T>は8月から、雪印メグミルク<2270.T>は9月から乳製品の販売価格を変更する予定。マルハニチロ<1333.T>は漁獲量の減少などを理由に、9月から缶詰・瓶詰製品およびレトルト食品の価格引き上げを打ち出している。

 値上げによって販売数量がダウンする可能性もあるが、一方で利益率アップにつながることはポジティブな材料といえそう。また、長い目でみた場合、原材料価格が落ち着きを取り戻せば、値上げした分だけ収益に対してプラスの影響を与えることも期待される。

 なお、日本ハムは7月31日に15年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績予想を上方修正した。足もとでの売り上げ好調を受けてのものだが、価格改定効果によるさらなる拡大も見込めそうだ。


出所:株経通信(株式会社みんかぶ)
配信元: みんかぶ

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