＜話題の焦点＞＝アドテクの新たな波、ＲＴＢ関連に注目

　近年、アドテクノロジーに新しい波が起きている。インターネットの広告技術は、これまでにもＳＥＯ（検索エンジン最適化）やアドネットワークなどが生まれてきた分野だが、最近ではＲＴＢ（リアルタイム・ビッディング）、ＤＳＰ（デマンド・サイド・プラットフォーム）といった技術が急成長し存在感を増している。

　その一つＲＴＢとは、インターネットユーザーが広告枠のあるウェブサイトを訪れた瞬間に、（１）複数企業のウェブサイトの広告枠を管理するＳＳＰ（サプライサイド・プラットフォーム）から、複数のＤＳＰに来訪ユーザーの情報（クッキー情報などから分析したユーザー情報など）と広告枠情報（入札リクエスト）が送信される。（２）各ＤＳＰは、広告主の予算、広告を見るユーザーの属性などに基づいて、データベースを解析し適正と思われる価格で入札を実行する。（３）広告枠のオークションの結果競り勝ったＤＳＰは、ＳＳＰから仕入れた広告枠に広告を配信し、その広告をユーザーが見るというもの。これらの取引は全て自動でコンピューター上で行われ、１回の取引時間は０コンマ数秒に過ぎない。日本におけるＲＴＢ市場は１２年の２５０億円強から１７年には１０２０億円規模になるとの予測もある。

◆主なＲＴＢ関連銘柄

オプト<2389.T>　　　　　子会社がフリークアウトのシステムのＯＥＭ提供を受けてＤＳＰを展開
ユナイテッド<2497.T>　　スマートフォン向けＳＳＰ「ＡｄＳｔｉｒ」を展開
ＶＯＹＡＧＥ<3688.T>　　子会社ａｄｉｎｇｏのＳＳＰがヤフーの「Ｙａｈｏｏ！プレミアムＤＳＰ」と接続
フリービット<3843.T>　　子会社フルスピード<2159.T>と共同でＲＴＢ領域の広告統合管理システム開発
サイバー<4751.T>　　　　子会社マイクロアドがＲＴＢなどのアドテクノロジーを手掛ける
フリークアウト<6094.T>　日本初のＤＳＰサービス「ＦｅａｋＯｕｔ」を展開。ＲＴＢ対応枠以外のマネジメントも展開


出所：株経通信（株式会社みんかぶ）