日経平均は続落、戻り待ちの売りや円高進行が重石に

配信元:フィスコ
投稿:2025/05/15 12:31
*12:31JST 日経平均は続落、戻り待ちの売りや円高進行が重石に  日経平均は続落。422.39円安の37705.74円(出来高概算9億5087万株)で前場の取引を終えている。

 前日14日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は89.37ドル安の42051.06ドル、ナスダックは136.73ポイント高の19146.81で取引を終了した。貿易協議や減税案の進展を好感した買いに、寄り付き後、上昇。その後、年内の利下げ期待の後退や長期金利の上昇を警戒し、ダウは下落に転じた。一方、エヌビディア(NVDA)など半導体は引き続き買われ、ナスダックは終日堅調に推移し、主要指数は高安まちまちで終了した。

 米株式市場の動向を横目に、15日の日経平均は295.77円安の37832.36円と続落して取引を開始した。日経平均は昨日小幅に下落したものの、4月7日から終値ベースで7000円近く上昇した水準にあり、利益確定売りや戻り待ちの売りが出やすかった。また、5月中旬以降に行われるとされる関税を巡る3回目の日米交渉を見極めたいとして、積極的な買いを手控える向きもあった。

 個別では、ディスコ<6146>アドバンテスト<6857>レーザーテック<6920>などの半導体関連株のほか、ソニーグループ<6758>トヨタ自動車<7203>フジクラ<5803>、IHI<7013>、ファーストリテ<9983>、などが下落した。ほか、前期は一転減益決算で今期も2ケタ減益見通しとなったGENOVA<9341>が急落、GMOインターネット<4784>シンクロ・フード<3963>イー・ギャランティ<8771>などが値下がり率上位となった。

 一方、川崎汽船<9107>商船三井<9104>などの海運株が堅調に推移。また、スクエニHD<9684>日立<6501>三菱重工業<7011>、SMC<6273>などが上昇した。そのほか、今期大幅増益見通しや自社株買いを発表したUTグループ<2146>が急騰、ラサ工業<4022>スターティアホールディングス<3393>ジェイエイシーリクルートメント<2124>などが値上がり率上位となった。

 業種別では、輸送用機器、その他製品、保険業などが下落した一方で、海運業、繊維製品、倉庫・運輸関連業などが上昇した。

 後場の日経平均株価は、軟調な値動きが継続しそうだ。戻り待ちの売りに押されるなか、今週企業決算発表のピークを迎えており、引き続き様子見ムードが広がろう。また、円相場が1ドル=146円台前半に上昇しており、相場の重石となろう。高値警戒感が広がる中、好業績・好材料を発表した銘柄中心に選別を進めたい。
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配信元: フィスコ

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