ＦＯＭＣにドル相場はほとんど動かないとの見方も＝ＮＹ為替

　きょうの為替市場、ＮＹ時間に入ってドル円は１５３円台に値を落としている。朝方発表の１１月の米小売売上高の発表をきっかけに戻り売りが強まっているが、日米の金融政策を前にした持ち高調整が中心と思われる。市場にはＦＯＭＣを受けたドル高期待が広がっており、ドル円も１５４円台半ばまで買い戻されていた。

　明日のＦＯＭＣでの反応についてアナリストからは、ＦＲＢが市場の期待通りに利下げペースを鈍化させるシグナルを送ったとしても、ドル相場はほとんど動かない可能性があるとの見方も出ている。市場では、ＦＲＢが明日のＦＯＭＣで０．２５％ポイントの利下げを打ち出すと確実視しているが、１月には利下げを一時停止するシグナルを送る可能性もあるという。利下げペースの鈍化はドルにとってポジティブな材料ではあるが、ＦＲＢがインフレ再加速のリスクを軽視し、失業率上昇に懸念を示した場合は相殺される可能性があるという。

　また、ＦＲＢは利下げに慎重になるとの観測が市場で広がる中、これまでドルが堅調に推移していたことを踏まえると、「噂で買って事実で売る」という反応も排除できないという。今回のＦＯＭＣはドルに大きな影響を与えない可能性も留意されると指摘している。

USD/JPY　153.56　EUR/USD　1.0500　GBP/USD　1.2706

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美