ドル円、150円台前半まで伸び悩む=NY為替

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/12/05 01:42
 その後、ドル円は戻り売りに押されており、150円台前半まで伸び悩んでいる。本日は円安の動きも加わって、ドル円は一時151円台に急上昇していた。前日は韓国の突如の非常戒厳令の発動で、市場はリスク回避の雰囲気が強まり、ドル円も一時148円台まで下落。ただ、韓国の非常戒厳令が短時間で解除されたことから、ひとまずドル円は買い戻しが強まった格好。

 それでもなお韓国への不安が残る中で、市場では日銀が12月利上げを見送るのではとの観測が強まり、円安を助長していたようだ。短期金融市場では、日銀が12月に利上げを行う確率を30%程度と、前日の55%付近から低下させている。また、ここに来て日米の金利差も再び拡大し始めており、ドル円をサポートしている模様。

 ただ、この日発表になった11月のISM非製造業景気指数が予想を下回ったことでドル売りの反応が見られ、ドル円も戻り売りが強まっている。指数は予想を下回り、3カ月ぶりの低水準となった。需要と雇用が落ち着きを取り戻したため、経済の大部分が勢いが鈍化したことを示唆している。週初に発表された製造業の8カ月連続の縮小領域を示す指数と併せて、今回のサービス業の数字は今年の最終段階における成長鈍化を示唆していた。
 
 大統領選の動きもひとまず消化し、市場は今月のFOMCに注目を集めている。FOMC委員は12月利下げの選択肢をオープンにしており、本日のADP雇用統計のような落ち着いた雇用が示されれば、追加利下げへの期待が高まりそうな状況ではある。本日は午後にパウエルFRB議長が討論会に出席する予定で注目される。

USD/JPY 150.07 EUR/JPY 158.12
GBP/JPY 190.86 AUD/JPY 96.63

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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