ダウ平均が1500ドル超の急騰 トランプ氏勝利でほぼ全面高=米国株概況
NY株式6日(NY時間16:25)(日本時間06:25)
ダウ平均 43729.93(+1508.05 +3.57%)
S&P500 5929.04(+146.28 +2.53%)
ナスダック 18983.46(+544.29 +2.95%)
CME日経平均先物 40095(大証終比:+395 +0.99%)
きょうのNY株式市場でダウ平均が1500ドル超急騰し、最高値を更新した。米大統領選でトランプ氏が勝利を収め、上院も共和党が多数派を奪還している。事前予想では劣勢と見られていた下院でも共和党の善戦が伝えられており、市場の焦点は下院の動向に集まっている。現時点では大勢はまだ判明していない。
共和党がホワイトハウス、上下両院も席巻する、いわゆる共和党のスウィープが実現すれば、トランプ氏の政策が議会を通し易くなる。トランプ氏は減税と規制緩和、そして関税強化を主張している。
減税はトランプ政権の一期目の時に導入し2025年末に期限が来るトランプ減税の延長が期待される。また、規制緩和にも前向きな姿勢を示し、企業、特に銀行にとっては有利な状況になると見られている。
トランプ氏の勝利を受けて米株式市場は全面高の様相だが、特に大手銀株の上昇が目立った。また、トランプ氏は仮想通貨にも理解を示し、ビットコインが最高値を更新。これを受けて仮想通貨関連株は大幅高となった。小型株も上昇。小型株指数に連動するiシェアーズ・ラッセル2000ETF<IWM>が5.8%上昇。トランプ大統領が来年誕生すれば、企業に対する規制が緩和され、中小企業を支援すると考えられているようだ。
なお、関税については保護主義にもつながり、経済的にはマイナス面も指摘されている。エコノミストからは、トランプ氏の関税発動で衣料品や自動車などのコストが上昇する可能性が高いとの指摘が出ている。関税措置が取られる可能性は70%と見ているという。
明日はFOMCの結果が発表される。市場では0.25%ポイントの利下げを確実視しており、むしろ12月のヒントを示唆するかが注目されている。短期金融市場ではいまのところ、70%程度の確率で0.25%ポイントの利下げを実施すると見ている状況。ただ、エコノミストからは、FRBは声明でインフレに関する表現を変える可能性があるとの指摘が出ている。前回の声明では「インフレが持続的に2%に向かっているという確信を深めた」と言及していた。しかし、消費者物価指数(CPI)のコア指数とPCEデフレータの12カ月加重平均が夏以降あまり下がっておらず、それを考慮すれば、「さらに確信が深まった」との文言を繰り返すのは難しいのではと述べている。パウエル議長は今回の会見で、今年最後の12月FOMCで利下げ休止の道を開く可能性も留意されるという。
ストレージシステムのスーパー・マイクロ・コンピューター<SMCI>が大幅安。前日引け後に7-9月期(第1四半期)の暫定決算を公表し、予想を下回る売上高見通しを示した。第2四半期の見通しも、予想を下回る売上高見通しを示したことが嫌気されている。同社は会計操作疑惑が取り沙汰され、先日、監査法人が同社の監査からの撤退を発表した。同社は声明で「特別委員会が監査法人が提起した初期懸念に基づく調査を完了し、取締役会による不正または違法行為の証拠はない」と結論付けたが、年次報告書(10-K)の提出時期は未定とした点が投資家の不安感を助長していようだ。
トランプ・メディア<DJT>が上昇。米大統領選でトランプ氏が勝利したことで買いを呼び込んでいる。フロリダ州でトランプ氏が支持者を前に勝利宣言をした時には、時間外で60%超急騰していた。ただ、同社のファンダメンタルズは非常に不透明で、前日引け後に7-9月期(第3四半期)の決算を公表していたが、売上高は僅か100万ドルで、最終損益は1900万ドル以上の赤字を計上していた。
テスラ<TSLA>が大幅高。米大統領選でトランプ氏が勝利し、同氏と親しいマスクCEOの関連企業が恩恵を受けるとの期待が高まっている。
工作キット、パーティーグッズなど日用品の廉価販売を手掛けるファイブ・ビロウ<FIVE>が下落。米大統領選でのトランプ氏の勝利が嫌気されている模様。トランプ氏による中国への関税強化が懸念されているようだ。
住宅金融のローンデポ<LDI>が大幅高。前日引け後に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、経常収益、EBITDAとも予想を上回った。
レンタルスペースのウィルスコット<WSC>が上昇。アクティビスト(物言う株主)のトムズ・キャピタルが、同社の株式を取得したと伝わっている。
サイバーセキュリティのクオリス<QLYS>が大幅高。同社は、買収提案を受けて売却の可能性を含む選択肢を模索していると取引時間中に伝わった。
iシェアーズ・ラッセル2000ETF<IWM> 237.22(+12.99 +5.79%)
トランプ・メディア<DJT> 35.96(+2.02 +5.94%)
スーパー・マイクロ<SMCI> 22.70(-5.00 -18.05%)
ファイブ・ビロウ<FIVE> 84.42(-9.27 -9.89%)
ウィルスコット<WSC> 39.80(+1.95 +5.15%)
ローンデポ<LDI> 2.57(+0.42 +19.53%)
クオリス<QLYS> 159.23(+31.00 +24.18%)
JPモルガン<JPM> 247.06(+25.57 +11.54%)
シティグループ<C> 69.03(+5.36 +8.42%)
バンカメ<BAC> 45.41(+3.53 +8.43%)
ウェルズ・ファーゴ<WFC> 72.47(+8.40 +13.11%)
ゴールドマン<GS> 595.98(+69.02 +13.10%)
モルガン・スタンレー<MS> 131.49(+13.68 +11.61%)
コインベース<COIN> 254.31(+60.35 +31.11%)
MARA<MARA> 19.32(+3.08 +18.97%)
ライオット<RIOT> 12.25(+2.54 +26.16%)
マイクロストラテジー<MSTR> 257.81(+30.01 +13.17%)
アップル<AAPL> 222.72(-0.73 -0.33%)
マイクロソフト<MSFT> 420.18(+8.72 +2.12%)
アマゾン<AMZN> 207.09(+7.59 +3.80%)
アルファベットC<GOOG> 178.33(+6.92 +4.04%)
テスラ<TSLA> 288.53(+37.09 +14.75%)
メタ<META> 572.05(-0.38 -0.07%)
AMD<AMD> 145.10(+3.44 +2.43%)
エヌビディア<NVDA> 145.61(+5.70 +4.07%)
イーライリリー<LLY> 776.38(-29.68 -3.68%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
ダウ平均 43729.93(+1508.05 +3.57%)
S&P500 5929.04(+146.28 +2.53%)
ナスダック 18983.46(+544.29 +2.95%)
CME日経平均先物 40095(大証終比:+395 +0.99%)
きょうのNY株式市場でダウ平均が1500ドル超急騰し、最高値を更新した。米大統領選でトランプ氏が勝利を収め、上院も共和党が多数派を奪還している。事前予想では劣勢と見られていた下院でも共和党の善戦が伝えられており、市場の焦点は下院の動向に集まっている。現時点では大勢はまだ判明していない。
共和党がホワイトハウス、上下両院も席巻する、いわゆる共和党のスウィープが実現すれば、トランプ氏の政策が議会を通し易くなる。トランプ氏は減税と規制緩和、そして関税強化を主張している。
減税はトランプ政権の一期目の時に導入し2025年末に期限が来るトランプ減税の延長が期待される。また、規制緩和にも前向きな姿勢を示し、企業、特に銀行にとっては有利な状況になると見られている。
トランプ氏の勝利を受けて米株式市場は全面高の様相だが、特に大手銀株の上昇が目立った。また、トランプ氏は仮想通貨にも理解を示し、ビットコインが最高値を更新。これを受けて仮想通貨関連株は大幅高となった。小型株も上昇。小型株指数に連動するiシェアーズ・ラッセル2000ETF<IWM>が5.8%上昇。トランプ大統領が来年誕生すれば、企業に対する規制が緩和され、中小企業を支援すると考えられているようだ。
なお、関税については保護主義にもつながり、経済的にはマイナス面も指摘されている。エコノミストからは、トランプ氏の関税発動で衣料品や自動車などのコストが上昇する可能性が高いとの指摘が出ている。関税措置が取られる可能性は70%と見ているという。
明日はFOMCの結果が発表される。市場では0.25%ポイントの利下げを確実視しており、むしろ12月のヒントを示唆するかが注目されている。短期金融市場ではいまのところ、70%程度の確率で0.25%ポイントの利下げを実施すると見ている状況。ただ、エコノミストからは、FRBは声明でインフレに関する表現を変える可能性があるとの指摘が出ている。前回の声明では「インフレが持続的に2%に向かっているという確信を深めた」と言及していた。しかし、消費者物価指数(CPI)のコア指数とPCEデフレータの12カ月加重平均が夏以降あまり下がっておらず、それを考慮すれば、「さらに確信が深まった」との文言を繰り返すのは難しいのではと述べている。パウエル議長は今回の会見で、今年最後の12月FOMCで利下げ休止の道を開く可能性も留意されるという。
ストレージシステムのスーパー・マイクロ・コンピューター<SMCI>が大幅安。前日引け後に7-9月期(第1四半期)の暫定決算を公表し、予想を下回る売上高見通しを示した。第2四半期の見通しも、予想を下回る売上高見通しを示したことが嫌気されている。同社は会計操作疑惑が取り沙汰され、先日、監査法人が同社の監査からの撤退を発表した。同社は声明で「特別委員会が監査法人が提起した初期懸念に基づく調査を完了し、取締役会による不正または違法行為の証拠はない」と結論付けたが、年次報告書(10-K)の提出時期は未定とした点が投資家の不安感を助長していようだ。
トランプ・メディア<DJT>が上昇。米大統領選でトランプ氏が勝利したことで買いを呼び込んでいる。フロリダ州でトランプ氏が支持者を前に勝利宣言をした時には、時間外で60%超急騰していた。ただ、同社のファンダメンタルズは非常に不透明で、前日引け後に7-9月期(第3四半期)の決算を公表していたが、売上高は僅か100万ドルで、最終損益は1900万ドル以上の赤字を計上していた。
テスラ<TSLA>が大幅高。米大統領選でトランプ氏が勝利し、同氏と親しいマスクCEOの関連企業が恩恵を受けるとの期待が高まっている。
工作キット、パーティーグッズなど日用品の廉価販売を手掛けるファイブ・ビロウ<FIVE>が下落。米大統領選でのトランプ氏の勝利が嫌気されている模様。トランプ氏による中国への関税強化が懸念されているようだ。
住宅金融のローンデポ<LDI>が大幅高。前日引け後に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、経常収益、EBITDAとも予想を上回った。
レンタルスペースのウィルスコット<WSC>が上昇。アクティビスト(物言う株主)のトムズ・キャピタルが、同社の株式を取得したと伝わっている。
サイバーセキュリティのクオリス<QLYS>が大幅高。同社は、買収提案を受けて売却の可能性を含む選択肢を模索していると取引時間中に伝わった。
iシェアーズ・ラッセル2000ETF<IWM> 237.22(+12.99 +5.79%)
トランプ・メディア<DJT> 35.96(+2.02 +5.94%)
スーパー・マイクロ<SMCI> 22.70(-5.00 -18.05%)
ファイブ・ビロウ<FIVE> 84.42(-9.27 -9.89%)
ウィルスコット<WSC> 39.80(+1.95 +5.15%)
ローンデポ<LDI> 2.57(+0.42 +19.53%)
クオリス<QLYS> 159.23(+31.00 +24.18%)
JPモルガン<JPM> 247.06(+25.57 +11.54%)
シティグループ<C> 69.03(+5.36 +8.42%)
バンカメ<BAC> 45.41(+3.53 +8.43%)
ウェルズ・ファーゴ<WFC> 72.47(+8.40 +13.11%)
ゴールドマン<GS> 595.98(+69.02 +13.10%)
モルガン・スタンレー<MS> 131.49(+13.68 +11.61%)
コインベース<COIN> 254.31(+60.35 +31.11%)
MARA<MARA> 19.32(+3.08 +18.97%)
ライオット<RIOT> 12.25(+2.54 +26.16%)
マイクロストラテジー<MSTR> 257.81(+30.01 +13.17%)
アップル<AAPL> 222.72(-0.73 -0.33%)
マイクロソフト<MSFT> 420.18(+8.72 +2.12%)
アマゾン<AMZN> 207.09(+7.59 +3.80%)
アルファベットC<GOOG> 178.33(+6.92 +4.04%)
テスラ<TSLA> 288.53(+37.09 +14.75%)
メタ<META> 572.05(-0.38 -0.07%)
AMD<AMD> 145.10(+3.44 +2.43%)
エヌビディア<NVDA> 145.61(+5.70 +4.07%)
イーライリリー<LLY> 776.38(-29.68 -3.68%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。
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