【これからの見通し】ECB理事会、米小売売上高や鉱工業生産などNY序盤にイベント集中

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/10/17 15:53
【これからの見通し】ECB理事会、米小売売上高や鉱工業生産などNY序盤にイベント集中

 きょうはECB理事会の金融政策、米小売売上高や米鉱工業生産など注目材料が目白押しとなる。いずれもNY市場序盤に発表される予定。それまでは事前の短期ポジション調整、イベントに関する思惑などで神経質な値動きとなることが想定される。

 ECB理事会については、今回はスタッフ経済見通しの発表は予定されていない。政策金利発表、声明およびラガルドECB総裁会見が注目される。政策金利に関しては、その中心となる中銀預金金利(預金ファシリティーレート)が現行の3.50%から3.25%へと25bp引き下げられる見通しが有力になっている。前回のラガルド総裁会見では10月に関しては発表までの期間が短く、12月の方がより多くのデータがそろうと述べていた。市場に利下げ見送りの印象を与えていた。しかし、その後の一連の欧州PMIの弱さやドイツGDPの年間マイナス成長見通しなどを受けて、タカ派も含めた多数のメンバーらからは10月利下げの可能性が指摘された。市場ではほぼ25bp利下げを織り込む状況となっている。

 注目ポイントは今後の利下げペースとなろう。もちろん、データ次第、毎回の会合がライブとのこれまでの姿勢は維持されるだろう。ただ、そのなかで連続した追加利下げの可能性が高まるのかどうか、ラガルド総裁会見でそのあたりのニュアンスを探ることとなりそうだ。

 また、今月に入ってからは明確なドル高の流れが継続している。米金融当局が25bpの緩やかな利下げペースを維持するとの見方がドル相場を下支えしてきている。その基盤となる米ファンダメンタルズ動向の材料として、きょうは一連の米経済指標が発表される。ECB理事会やラガルド総裁会見に挟まれた日本時間午後9時30分に、小売売上高(9月)、フィラデルフィア連銀景況指数(10月)、新規失業保険申請件数(10/06 - 10/12)などが発表される。続いて、鉱工業生産指数(9月)、そして企業在庫(8月)、NAHB住宅市場指数(10月)、対米証券投資(8月)などが発表される。

 注目度が高い米小売売上高は前月比+0.3%と前回の+0.1%から上昇する見込み。除く自動車前月比は+0.1%と前回並みの伸びと予想されている。雇用関連で注目される新規失業保険申請件数は25.8万件と前回と同水準が予想されている。鉱工業生産は前月比-0.2%と前回の+0.8%から落ち込む予想。設備稼働率も77.8%と前回の78.0%からの低下が予想されている。

 一連の指標発表を経て、ドル高の勢いを見極めることとなろう。

 発言イベント関連では、グールズビー・シカゴ連銀総裁のイベント講演が行われる。ウッズ英中銀副総裁がイベントに出席する。米週間石油在庫統計が発表される。米企業決算については、きょうはスナップ、ネットフリックス、ブラックストーンなどが発表される。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。

配信元: みんかぶ(FX/為替)

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