ユーロ円に戻り売り 仏政府が来年度に3000億ユーロの国債を発行する計画を発表=NY為替

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/10/11 04:06
 きょうのユーロ円は戻り売りに押されており、162円台前半に一時下落する場面も見られた。ユーロ自体が上値の重い展開となっているほか、ドル円も本日は戻り売りに押されておりユーロ円も伸び悩んでいる。200日線が164.35円付近に来ているが、その水準には慎重なようで上値を抑えられている状況。

 先ほど仏政府が来年度の国債発行計画を発表し、数カ月に渡る政治的混乱の後、来年度予算の財源として3000億ユーロの国債を発行する計画を発表した。今年度の2850億ユーロからは増額となるが、予想に沿った内容となっている。この資金の一部は1360億ユーロと推定される赤字の財源に充てられる。

 フランス政府は悪化する国家財政を立て直し、投資家の信頼を取り戻すという大きなプレッシャーにさらされている。今回の予算策定は現在の政治危機における重要な節目であり、予算案に何らかのズレが生じれば、市場のさらなる売りに繋がる可能性がある。

 フランスのGDPに対する財政赤字の割合は今年6.1%に上昇した後、来年には5%に減少する見通しとなっている。また、当初の計画を2年後ろ倒しし、2029年までにEUの規定である3%以内に収める計画を描いている。

 市場からは、発行計画の引き上げは予想されていたことでもあり、フランス国債に影響を与える可能性は低いとの指摘が出ている。また償還額が大きいということは、純供給額はそれほど多くはないということを意味するとも付け加えた。市場にも特に影響は出ていない。

EUR/JPY 162.45 USD/JPY 148.71 EUR/USD 1.0924

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。

配信元: みんかぶ(FX/為替)