【これからの見通し】米大統領候補の討論会を通過、次のイベントは米CPI

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/09/11 15:53
【これからの見通し】米大統領候補の討論会を通過、次のイベントは米CPI

 東京市場では円高が進行している。ハト派とみられている中川日銀審議委員が、シナリオ通りに進展すれば、緩和度合いを調整すると述べ、植田総裁などが主張する金融政策正常化の基本路線を踏襲した。注目のトランプ対ハリスの米大統領候補の討論会では、ハリス優勢が伝えられている。テーラースウィフトのハリス支持も後押しした。トランプ=ドル高の発想の逆となり、ドル売り圧力が掛かった。中国など世界経済需要の弱さを警戒して原油相場が下落。高リスク資産である暗号資産安など、複合的な材料で円が買われている。ドル円は140.71近辺と年初来安値を更新している。

 この後の海外市場では、欧州勢などの大統領候補討論会に対するハリス優勢の評価に変化はあるのかを念のためチェックしておきたい。

 次の注目イベントは、日本時間午後9時30分に発表される8月米消費者物価指数となる。市場予想は前年比+2.5%と前回の+2.9%から伸び鈍化が見込まれている。コア前年比は+3.2%と前回と同水準となる見込み。前月比はヘッドライン、コアともに前回並みの+0.2%が予想されている。コア前年比が気になるポイントだが、ヘッドライン前年比が想定並みの鈍化を示せば、9月利下げを支持する材料としてドル売り反応が想定されそうだ。ただ、発表前に円高・ドル安の動きが一段と強まるようだと、発表後に材料出尽くしとして反動が入る可能性も念頭に置いておきたい。

 その他の指標はMBA住宅ローン申請指数(08/31 - 09/06)、メキシコ鉱工業生産指数(7月)など。ドル相場全般に与える影響は限定されそうだ。

 発言イベント関連では、ブラックアウト期間中でもあり、主要金融当局者の発言予定はみられていない。米週間石油在庫統計、米10年債入札(390億ドル)などが予定されている。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。

配信元: みんかぶ(FX/為替)

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