◆ “リスク回避”が先行する中… - “145円ライン”さらには“145円割れ”
「米9月利下げ幅」を巡る思惑は、まだ交錯しています。
注目の「ISM製造業景況指数」は、“強弱混在”といった結果でした。
総合は“前月より改善(47.2)”はしたものの、“事前予想(48.1)”に届くことはありませんでした。
また好況/不況の境目(50)を“5ヶ月連続で下回った”ことも、「米景気の先行き懸念」を誘ったと見られるところです。
一方で構成項目である支払価格は“上昇(→54.0)”し、雇用も“前月比+2.6(46.0)”と改善傾向が見られています。
特に後者に関しては、FRBの主眼が移行(インフレ動向→雇用情勢)しつつあるだけに、一概に“悪い”と判断するわけにはいかないと状況といえます。
それでもマーケットは“リスク回避姿勢”を囃し、米株式が“急落”する中、為替では“円買い(戻し)”が目立ちました。
こうしてドル円は“145円ライン(安値は145.096円)”へと押し下げられ、そして本日に入って“145円割れ(本稿執筆時安値は144.881円)”を示現しています。
◆ ただし“強弱混在”というのが実状… - ISM製造業景況指数
ただ冒頭で記したように、実際には“強弱混在”というのが実状といえます。
特に為替では“リスク回避→円買い”が目立っていますが、実は“ドル買い”も進行しているという事実が裏側に隠れています。
そうなると日経平均急落で“リスク回避姿勢”はさらに台頭しやすいとはいえども、それでどこまで下値は拡大できるか…?
◆ テクニカル&経済指標からは、期待感が募る…?
テクニカル的に見ると、前期安値は“8/26~9/3の61.8%押し(144.877円)”とほぼ合致する水準といえます。
一方ですぐ下には、“100週移動平均線”とほぼ重なる“8/30安値(144.647円)”も控えています。
本日の注目は「雇用動態調査(JOLTS)求人件数」ですが、前記したようにFRBの主眼は雇用へと変わりつつあるのが実状といえます。
仮にこれが“強め”ともなれば、“2日連続の雇用改善”ともなりかねないことになります。
“リスク回避姿勢”一色といった情勢ではありますが、“下値は堅い”“いい処まで押した”と見ながら、次なる材料の出現を待ちたいところです。
あくまで“結果次第”という点は変わりませんが…。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。
147.466(+1σ)
147.340(8/20高値)
147.196(9/3高値)
147.000(大台、週足・一目均衡表先行スパン上限)
146.750(ピボット1stレジスタンス)
146.650(9/3高値後の76.4%戻し)
上値5:146.314(9/3高値後の61.8%戻し)
上値4:146.106(20日移動平均線)
上値3:146.000(大台、9/3高値後の50%戻し)
上値2:145.765(9/3高値後の38.2%戻し)
上値1:145.646(20月移動平均線
前営業日終値:145.477
下値1:145.320(日足・一目均衡表転換線)
下値2:145.096(9/3安値)
下値3:145.000(大台)
下値4:144.877(8/26~9/3の61.8%押し、-1σ)
下値5:144.647(8/30安値、100週移動平均線、ピボット1stサポート)
144.589(月足・一目均衡表基準線)
144.329(8/26~9/3の76.4%押し)
144.220(8/29安値)
《10:55》
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