【本日の見通し】ドル安円高警戒強まる、23時の米労働省年次改定に注目

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/08/21 07:55
【本日の見通し】ドル安円高警戒強まる、23時の米労働省年次改定に注目
   
 昨日の市場でドル円は東京市場でのドル買い円売りから一転して海外市場でドル売り円買いが広がり、ロンドン朝の147円30銭台から145円20銭台を付けた。本日23時に予定されている労働省の年次改定での雇用者数(2023年4月から2024年3月の1年間)について、大幅な下方修正が見込まれるとの見方が広がり、ドル売りとなっている。19日に米情報サイトが最大100万人の下方修正があるとの見方を示した。また複数の米金融機関も大幅な下方修正見通しを示しており、ゴールドマンサックスなども最大100万人との観測を示している。この場合、底堅さを見せていたと見られた米雇用市場が比較的早い段階で厳しいものになっていたとの見方となり、9月の大幅利下げ見通しにもつながってドル売りが強まる可能性が高い。なお、昨年の8月の年次改定(8月に州毎の失業保険データに基づいた年次改定速報値、2月に納税データに基づいた確報値が発表される)では約30.6万人の下方修正が見られた。
  
 ドル円は23時の発表を控え、上値の重い展開が見込まれる。19日時点ではソースがやや不透明であったが、各金融機関の大幅な下方修正見通しから、大幅利下げ期待が高まる可能性が意識されている。先週の米小売売上高の好結果を受けて、金利先物市場では76%対24%まで0.25%利下げ見通しが0.50%利下げ見通しを上回る状況となっていたが、昨日は67.5%対32.5%まで差が縮んだ。50%対50%の拮抗状態まで見られると、ドル売りがもう一段進むと見られる。
  
 ドル円は145円台後半では売りが出る流れか。143円台トライまで意識したい。
  
 ユーロドルは1.11台にしっかり乗せてきた。この後も上値トライを意識も、東京市場では値幅は限定的か。
  
 ユーロ円はドル円の下げの影響がユーロドルの堅調さを上回りそう。160円トライが意識される。
  
MINKABU PRESS 山岡和雅

このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。

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