◆ さらに“巻き戻し”… - 一時“148円前半”
先週末にかけて“146.275円”へと値を落とす場面も見られましたが、いわゆる“パニック売り”は一服しており、緩やかながらもその後は“巻き戻し”が先行しました。
特に桜井元日銀審議委員の『金融市場の不安定な状態はしばらく続く』『日銀年内利上げは難しい』発言は、「早期の日銀利上げ観測」をさらに後退させました。
一方でボウマンFRB理事の『インフレは上振れリスクを抱えている』『労働市場は依然として力強い』発言は「米早期利下げ」を事実上否定する発言であり、“ドル売り”も緩んでいます。
こうして昨日NYタイム序盤には“148.20円”水準へと上値を伸ばす場面を見せています。
もっとも「米主要経済指標」を控えた“ポジション調整売り”が上値を押さえる中、昨日は「中東情勢緊迫化」を背景にした“リスク回避姿勢”も囃されました。
つれて「米国債利回り低下」も散見されたこともあり、“リスク+金利”の両面から再び“押し下げ”られて、“147円前半(本日に入って一時147円割れ)”を見せるに至っています。
◆ 「中東情勢緊迫化」はどちらにもとれる要因だが…?
「中東情勢緊迫化」は“原油高”をもたらす要因でもありますので、「本邦貿易赤字悪化」への思惑が高まるようなことがあると“円売り”と捉えられる可能性はゼロではありません。
またシカゴIMMポジションの円売り越しが“急減(前週比△85%)”していることを踏まえれば、「新たな円売りポジション構築」の余地が台頭しているともいえます。
ただ前記「日米金利格差縮小」への思惑が後退する中、マーケットの関心が本日からの「米経済指標」に傾斜しているとあっては…?
さらにそれに加えて、「中東情勢緊迫化」が燻っているとあっては…?
基本的には「中東情勢緊迫化」の行方を注視しつつ、大きな変化がなければ「米経済指標」を睨んだ“様子見”になりやすいとは考えたいところです。
ただしサマーバケーション(日本はお盆休み)の関係で“流動性が低下”していますので、“瞬間的な上下動(不意な揺れ動き)”には十分に注意をしながら…。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。
149.000(大台)
148.909(ピボット2ndレジスタンス)
148.451(7/30~8/5の23.6%戻し)
上値5:148.222(8/12高値)
上値4:148.000(大台、ピボット1stレジスタンス)
上値3:147.723(8/12高値後の61.8%戻し)
上値2:147.569(8/12高値後の50%戻し)
上値1:147.415(8/12高値後の38.2%戻し)
前営業日終値:147.214
下値1:147.000(大台)
下値2:146.687(8/12安値、-1σ)
下値3:146.527(ピボット1stサポート)
下値4:146.275(8/9安値、日足・一目均衡表転換線)
下値5:145.935(20月移動平均線、大台)
145.820(週足・一目均衡表先行スパン上限、ピボット2ndサポート)
145.726(8/5~8/12の38.2%押し)
《10:50》
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