午後:債券サマリー 先物は反発、2年債入札は強めの結果

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/07/26 15:12
 26日の債券市場で、先物中心限月9月限は反発した。前日の米国市場で長期債価格が上昇(金利は低下)したことが支援材料となった。財務省が実施した2年債入札が強めの結果となったことも先物買いを誘ったが、日銀の早期利上げ観測がくすぶるなかで、上値を追う姿勢は限られた。

 2年債入札の応札倍率は4.19倍となり、前回(6月27日)の3.83倍を上回った。小さければ好調とされるテール(平均落札価格と最低落札価格の差)は7厘で、前回の8厘から縮小。市場では応札に慎重な姿勢が広がることへの警戒感が広がっていたが、一定の需要が示された格好となった。

 入札結果発表後も先物はプラス圏で推移したが、午前中の高値142円94銭を手前に伸び悩んだ。日銀が7月30~31日に開く金融政策決定会合で、利上げに踏み切るリスクが意識された。債券相場のボラティリティが高まる可能性が想定されるなか、米国では6月の個人消費指数(PCE)物価指数の公表を控えており、買い手控えムードが強まった。

 総務省が同日発表した7月の東京都区部の消費者物価指数(CPI)は、生鮮食品を除くコアCPIが前年同月比2.2%の上昇となった。市場のコンセンサスと同水準となり、円債市場の反応は限られた。

 先物9月限は前営業日比8銭高の142円82銭で取引を終えた。新発10年債利回り(長期金利)は同0.010ポイント低い1.055%に低下した。

出所:MINKABU PRESS
配信元: みんかぶ