こうなると“往きつくところまで”も意識せざるを得ないが…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2024/07/25 11:34

◆ さらに“巻き戻し”進行 - “153円台”、本日に入って“152円台”も…


見誤った…。

リスク/金利の双方から“円買い”が継続する中、“ストップロス”を絡めた動きは留まるところを知りませんでした。
主な要因は「日銀追加利上げ実施」との思惑が台頭したことにありますが、株安の連鎖に伴う「リスクセンチメント悪化」も大きく影響したと見られるところです。
こうして“100日移動平均線(昨日は155.387円)”を割り込んだドル円は、一気に“心理的な節目(155円ライン)”をも割り込むと、NYタイム中盤には“153.114円”、そして本日に入って“152.630円”へとさらに値を崩しています。

◆ 見誤ったばかりでもあり、“下げ止まり”を確認するまでは…?


こうして懸念していた“もう一段”が進行した格好になるだけに、“その継続性の有無”が本日もメインテーマということになってきそうです。
ただし前者に関しては「追加利上げ」に踏み込めるかは依然として微妙といわざるを得ず、“織り込み過ぎ”の印象が否めないところです。
一方で後者はいわゆる“巻き戻し”ですが、これは積み上がったものが解消されると自ずと減退する類のフローということに・・・。

もちろんテクニカル的に“崩れた”格好となる中、まだ“下げ止まり”を確認できたわけではありません。
このため“安易な買い拾いは禁物”と見るのが妥当という点に変化はありませんが、どこまで“巻き戻し”が進行するかとなると…?

◆ それでも“戻りも速い”との認識は持っておきたいところ…!?


見誤ったばかりでもあり、もしかしたら想定外となる“次の下値メド(200日移動平均線:本日は151.587円)”まで一気に下落しないとも限りませんが、それでも“往き過ぎ”との認識は持っておきたいところです。
つまり“往きつくところまで”という可能性はあるものの、その後は“戻りも速い”との認識を持ちながら、神経質なマーケットと対峙したいところです。
見誤ったばかりですが…。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

155.988(7/24高値、日足・一目均衡表先行スパン下限、7/16~7/24の50%戻し、大台)
155.601(20週移動平均線)
155.424(100日移動平均線、7/19~7/24の50%戻し)
155.305(7/16~7/24の38.2%戻し)
上値5:155.200(7/3~7/24の23.6%戻し)
上値4:155.000(大台)
上値3:154.928(7/19~7/24の38.2%戻し)
上値2:154.468(7/16~7/24の23.6%戻し)
上値1:154.235(7/19~7/24の23.6%戻し)
前営業日終値:153.942(週足・一目均衡表基準線、大台)
下値1:153.584(-2σ)
下値2:153.114(7/24安値)
下値3:153.000(大台)
下値4:152.763(4/11安値、5/6安値、ピボット1stサポート)
下値5:152.000(大台)
151.855(5/3安値)
151.682(4/10安値)
151.568(4/8-9安値、200日移動平均線)

《10:55》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想