“下値の堅さ”がより優勢とは見るものの…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2024/07/19 11:22

◆ “巻き戻し”先行… - “157円回復”


前日の余波が続く中、朝方には“155.366円”へと値を落としたドル円…。
しかしその後は“巻き戻し”が優勢となる中、緩やかに下値を削り出しました。
そして予想を上回る米経済指標が相次いだNYタイムには、米10年債利回りが“上昇(→4.20%)”に転じるにつれて、ドル円も“157.397円”まで持ち直しました。

特に大きな材料が飛び出したわけではないだけに、前記したように“巻き戻し”と見るのが自然といえます。
そして“反転上昇”というより“下落一服”がキッカケと考えられる状況では、まだ“上値の重さ”を引きずる展開が否めないところがあります。

◆ “分水嶺”で跳ね返されたものの、まだ・・・?


ただしテクニカル的に見ると、昨日記した“分水嶺(日足・一目均衡表の雲:本日は155.499-156.162円)”にて跳ね返された格好となっています。
そうなると“もう一段の反発”は、十分に期待されるところ…?

今週末より「米ブラックアウト期間」に入りますので、「米早期利下げ観測」を背景にした動きは幾分緩むと見るのが自然です。
そうなると「トランプトレード」が再び主役となる可能性が否めない中、「財政拡大/関税引き上げ/移民流入制限(米国債利回り上昇→ドル買い)」「ドル高是正発言(ドル売り)」と相反する思惑が混在するとあっては…?

基本的には前記テクニカルから“下値の堅さ”がより意識されるとは見ますが、まだ“方向感が定まった”と見るのは早計かもしれませんね。
特に本日は週末でもありますので…。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

159.441(7/12高値)
159.343(7/10~7/18の61.8%戻し)
159.000(大台)
158.850(7/16高値)
158.744(ピボット2ndレジスタンス)
158.623(7/17高値、日足・一目均衡表基準線/転換線、7/10~7/18の50%戻し)
上値5:158.239(週足・一目均衡表転換線)
上値4:158.135(-1σ)
上値3:158.023(50日移動平均線、ピボット1stレジスタンス、大台)
上値2:157.824(7/10~7/18の38.2%戻し)
上値1:157.519(7/16~7/18の61.8%戻し)
前営業日終値:157.376
下値1:157.000(大台)
下値2:156.626(7/18安値後の38.2%押し)
下値3:156.449(-2σ)
下値4:156.387(7/18安値後の50%押し)
下値5:156.146(7/18安値後の61.8%押し)
156.000(大台、ピボット1stサポート)
155.499(日足・一目均衡表先行スパン上限)
155.366(7/18安値)
155.298(20週移動平均線)
155.119(6/7安値、日足・一目均衡表先行スパン下限、100日移動平均線)

《10:55》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想