利下げはカナダの生産性を刺激する可能性=NY為替

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/07/11 04:56
 きょうのカナダドルは買い優勢となっており、ドルカナダは一時1.3610加ドル付近まで下落する場面が見られた。カナダ円も一時118.85円付近まで上昇し、2007年11月以来の高値水準を更新している。カナダ中銀は利下げをすでに開始しているが、追加利下げの期待も高まっており、市場は9月にもう一段の利下げが実施されると見ている。

 そのような中でエコノミストからは、利下げは低迷するカナダの生産性を刺激する可能性があるとの指摘が出ている。カナダの利下げは短期的にカナダの労働生産性の引き上げを支援するという。

 競争激化や規制緩和など、中長期的な解決策が口されることが多く、利下げは度々無視されるが、ITや製造業などカナダの最も生産性の高いセクターは金利に敏感な傾向があり、即座に影響を与えるという。

 2022年第1四半期以降、生産性の高いセクターの雇用の伸びは、接客業や娯楽業といった生産性の低いセクターに比べて遅れている。解決策はカナダ中銀が頻繁に金利を引き下げ、生産性の高いセクターの活動を刺激することだという。そうすれば、労働者と資本が高成長部門に移動するはずだとしている。

USD/CAD 1.3624 CAD/JPY 118.75

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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