【これからの見通し】パウエル議長の議会証言が待たれる、それまでは材料難

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/07/09 15:53
【これからの見通し】パウエル議長の議会証言が待たれる、それまでは材料難

 きょうの注目イベントはパウエルFRB議長の上院銀行委員会で半期に1度の金融政策報告に関する議会証言となろう。日本時間午後11時からの開催が予定されている。ただ、通例としてその数時間前には事前テキストが報じられることが多く、ある程度の概要は知ることができそうだ。ただ、米大統領選を控えた半期証言とあって、議員らからの質問には有権者目線や政治的な意図が含まれるなど偏りもありそうだ。パウエル議長の受け答えに期待したいところだ。

 先週金曜日にはパウエル議長が、ECBのフォーラムに出席した。「物価はディスインフレ傾向再開を示すようになった」としながらも「インフレが2%まで下がることを確信したい。最近のようなデータをもっと見たい」と利下げに慎重姿勢も示していた。今週11日には最新の米消費者物価指数発表が予定されており、その結果を確かめたいタイミングとなっている。

 パウエル議長の議会証言までは、待ちの姿勢となりそうだ。発表が予定されている経済指標は、メキシコ消費者物価指数(6月)がある程度で、英欧の主要経済指標の発表はない。

 発言イベント関連では、東京午後に日銀「債券市場参加者会合」を開催する。次回の日銀決定会合では債券購入の減額が発表される見込みだが、相応の額がどの程度の減額なのか。市場関係者とのすり合わせの会合となりそうだ。欧州では、パネッタ伊中銀総裁、チポローネECB理事などの講演やイベント参加が予定されている。米国では、上記のパウエル証言のほかにバーFRB副議長とボウマンFRB理事が金融包摂(ファイナンシャルインクルージョン)について講演を行う予定。また、バイデン米大統領がスピーチを行う。米3年債入札(580億ドル)が実施される。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。

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