日本電技 Research Memo(7):「エンジニアリング企業」の強みを構成する様々な要素

配信元:フィスコ
投稿:2024/06/21 15:37
*15:37JST 日本電技 Research Memo(7):「エンジニアリング企業」の強みを構成する様々な要素 ■事業内容

3. 強みを構成する要素
日本電技<1723>には、設計から施工、メンテナンスまでを手掛ける「エンジニアリング企業」という強みがあると述べたが、その強みを構成する要素をまとめると、一部繰り返しになるが、同社のポジショニング、豊富な経験、エンジニアリング力、安定した収益構造、高水準な粗利益率ということになる。ポジショニングとしては、空調計装は大規模ビルやクリーンルームなど特殊用途に用いられるため高度・専門的な技術が必要で、同社のポジションは参入障壁が高いと言うことができる。豊富な経験については、アズビルの最大手特約店として競合他社よりも長い歴史があるため豊富な経験が蓄積されており、「経験工学」と言われる計装においては、こうした経験が収益性の差になって生じやすい。エンジニアリング力については、自社で自動制御ソフトウェアを開発しているうえ、「計装エンジニアリング」に特化した専業として空調の設計・施工・調整から空調以外の建築・電気・衛生などもこなす高い現場力を有しているため、計装工事の受注で有利に働く傾向がある。安定した収益構造については、既設工事が景気変動の波を受けにくいストック型の高収益ビジネスで、現在、竣工後に既設工事としてメンテナンス・改修が見込める新設工事を選別受注しているところでもある。高水準な粗利益率は、徹底した原価管理と高付加価値サービスの提供により、空調業界のなかでも比較的高い粗利益率を実現している点にある。こうした様々な要素が重なって構成されているため、「エンジニアリング企業」としての強みは揺るぎないと言えよう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

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