それでも“一旦一服”と見るべき…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2024/06/18 11:01

◆ “リスク回避”の強弱で揺れ動き…


“下に上に”と揺れ動いたものの、結局は“157円台”…。

まず昨日は「フランス政局不安」を背景に、“リスク回避姿勢”が先行しました。
この影響にて東京タイムには日経平均が“急落(△712円)”すると共に“円買い戻し”も目立ち、ドル円は“157.156円”へと値を落としました。

ただ仏極右・国民連合(RN)率いるルペン党首の『(総選挙に勝っても)マクロン大統領に協力』発言を機に、過度な「フランス政局不安」は緩み、“リスク回避姿勢”は後退しつつあります。
またハーカー・フィラデルフィア連銀総裁の『年1回利下げが適切』発言にて、米10年債利回りも“上昇(→4.29%)”に転じています。
このためドル円は再び“上値機運”が高まっており、“157.955円”へ上昇する場面も見られるなど、“下に上に”と揺れ動いた一日だったといえます。

◆ もう一段緩みそうだが…? - “リスク回避姿勢”


米ナスダックとS&P500が揃って“史上最高値更新”をしているだけに、当然、日経平均も“反発”が想定されルところです。
このため“リスク回避姿勢”はさらに緩む可能性が高く、その意味ではドル円は“もう一段の上値模索”となる可能性が否めないところといえます。
ただ「円買い介入」への警戒感が根強い中、昨日と異なって本日は「独ZEW景気指数」「米小売売上高&鉱工業生産」が予定されています。
それらを見極めたいとの思惑を鑑みれば、積極的な売買は手控えられると見るのが妥当なところ…?
特に明日は米国市場休場(奴隷解放記念日)となれば、なおさら…?

“もう一段の上値模索”を頭の片隅に残しながらにはなりますが、本日に関しては“上値の重さ”をより意識すべきかもしれません。
ただそれで崩れるとは思いませんが…。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

158.860(ピボットハイブレイクアウト)
158.545(5/3~5/14-5/16の100%返し)
上値5:158.407(ピボット2ndレジスタンス)
上値4:158.256(6/14高値、4/29~5/3の76.4%戻し水準)
上値3:158.195(+2σ)
上値2:158.061(ピボット1stレジスタンス)
上値1:157.955(6/17高値、大台)
前営業日終値:157.714
下値1:157.499(+1σ)
下値2:157.262(ピボット1stサポート)
下値3:157.156(6/17安値)
下値4:156.984(6/12~6/14の50%押し、大台)
下値5:156.804(6/14安値、20日移動平均線、ピボット2ndサポート)
156.684(6/12~6/14の61.8%押し、日足・一目均衡表転換線)
156.559(6/13安値)
156.463(ピボットローブレイクアウト)

《10:40》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想