◆ “下値は堅い”が“上値の重さ”も意識されやすい…?
欧州議会選で極右政党が勝利したことを背景に、仏総選挙が急遽実施されることになりました。
このため「欧州政治への不安感」と、そこから派生する「欧州経済への不透明感」が昨日は強まり、幅広い通貨に対して“ユーロ売り”が進行しました。
一方で「米CPI/FOMC」を明日に控える中、ドルの反応は限定されています。
昨日は「NY連銀・消費者調査」が公表され、“1年後の期待インフレ率低下(3.3%→3.2%)”が示されましたが、先週末の「米雇用統計」の影響もあって動意は乏しい展開が続いています。
こうして米10年債利回りは“緩やかに上昇(→4.47%)”、つれてドル円は“157円回復”こそ見せたものの、上値を押さえられているのが実状といえます。
◆ 本日はさらに輪をかけて“膠着”と見るのが自然…?
「米9月利下げ見送り」「年内1回利下げ」を織り込んだ相場形成が短期金融市場ではなされていますので、“下値の堅さ”は如何ともしがたいものがあります。
一方でFOMCの注目は「金利見通し(ドット・チャート)」と見られますが、ここで“年内2回利下げ”が中央値となる可能性はゼロではないのが実状といえます。
このため“新たなドル買い”は構築されづらく、“上値の重さ”が目立つのも致し方ない…?
◆ 放れた方向にはついていきたいが…!?
“156.701円(6/10安値)”を下回ると、“利益確定売り”が加速しないとも限らないものの、前記“下値の堅さ”は如何ともしがたいものがあります。
一方で次なる上値メドは“157.468円(6/3高値)”ですが、ここを突破するには新たな材料が必要と見るのが妥当なところ…?
当該レンジ内での“揺れ動き(膠着)”を基本としつつ、放れた方向にはついていきたいと考えたいところです。
ただし“様子見ムード”が漂う状況下では、その可能性は低きとは考えますが…。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:157.980(5/1高値、+2σ、大台)
上値4:157.715(5/29-30高値、ピボットハイブレイクアウト)
上値3:157.468(6/3高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値2:157.248(ピボット1stレジスタンス)
上値1:157.193(6/10高値、+1σ)
前営業日終値:157.030(大台)
下値1:156.701(6/10安値、ピボット1stサポート)
下値2:156.424(20日移動平均線、ピボット2ndサポート)
下値3:156.264(ピボットローブレイクアウト)
下値4:156.175(6/4~6/10の38.2%押し)
下値5:156.101(日足・一目均衡表転換線)
《10:40》
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