ドル円は156円台に買い戻し ただ、21日線の上は維持できず カナダ中銀が利下げ=NY為替概況
ドル円は156円台に買い戻し ただ、21日線の上は維持できず カナダ中銀が利下げ=NY為替概況
きょうのNY為替市場、ドル円は156円台に買い戻された。この日ISM非製造業景気指数が予想を上回る内容だったことから、ドルの買い戻しが優勢となり、155円台に値を落としていたドル円は156円台に戻した。一時156.50円付近まで上昇し、本日156円台前半に来ている21日線を上回ったが、維持できていない。米国債利回りが再び下げに転じ、ドル円も上値が重くなっているようだ。
それでも前日の154円台半ばから買い戻しが強まった。前日は上昇トレンドが一旦終了するのか警戒されたが、いまのところ流れは維持されている。下値では個人投資家中心に値ごろ感の押し目買いが活発に入るようだ。ただ、ファンド勢には円ショートを見直す動きも出ているようで、上値では戻り待ちの売りオーダーも多数観測されている。いずれにしろ、金曜日の米雇用統計を待ちたい雰囲気ではある。
ユーロドルは一時1.08ドル台半ばに伸び悩んだ。今週は1.09ドル台まで一時回復していたが、1.09ドル台は維持できていない。本日の21日線が1.0835ドル近辺に来ており、目先の下値メドとして意識される。
いよいよ明日はECB理事会が開催され、利下げ開始が確実視されている。利下げ自体は市場も十分に織り込んでおり、注目はその後の利下げペースに移っている。ただ、雇用はなお底堅く推移し、直近のGDPや企業の景況感は回復の兆候を鮮明につつある中で、ラガルド総裁は利下げを急ぐ必要はないと見られている。
利下げ開始ではあるが、タカ派な理事会になる可能性も留意される。ただし、金曜日に米雇用統計が控えていることもあり、ユーロドルがどう反応するかは未知数。
ポンドドルは1.27ドル台での小動き。本日は5月の英サービス業PMIの確報値が発表になり、速報値と変わらずとなっていた。5月の英サービス業の景況感は若干の低下が見られたものの、50を上回る水準を続けており、第2四半期のプラス成長を裏付ける強さは堅持している。
英総選挙のサプライズ実施は5月にG10通貨の中で最も好調だったポンドにとって、プラスとの見方が出ている。労働党が政権に返り咲きそうな情勢となっているが、財政措置の余地も限られ、所得税と国民保険料の引き上げを行わないという労働党の公約などを考慮すると、労働党の勝利は、市場には最も優しい結果と考えられるという。
きょうはカナダ中銀が0.25%の利下げを発表した。カナダドルは終盤に下げ渋ったものの、発表直後に売りが強まった。利下げ開始はコンセンサス予想通りではあったものの、一部には据え置くのではとの見方も相当程度あった。マクレム総裁は追加利下げの可能性に言及していたものの、あくまでタイミングはデータ次第という点を強調していた。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
きょうのNY為替市場、ドル円は156円台に買い戻された。この日ISM非製造業景気指数が予想を上回る内容だったことから、ドルの買い戻しが優勢となり、155円台に値を落としていたドル円は156円台に戻した。一時156.50円付近まで上昇し、本日156円台前半に来ている21日線を上回ったが、維持できていない。米国債利回りが再び下げに転じ、ドル円も上値が重くなっているようだ。
それでも前日の154円台半ばから買い戻しが強まった。前日は上昇トレンドが一旦終了するのか警戒されたが、いまのところ流れは維持されている。下値では個人投資家中心に値ごろ感の押し目買いが活発に入るようだ。ただ、ファンド勢には円ショートを見直す動きも出ているようで、上値では戻り待ちの売りオーダーも多数観測されている。いずれにしろ、金曜日の米雇用統計を待ちたい雰囲気ではある。
ユーロドルは一時1.08ドル台半ばに伸び悩んだ。今週は1.09ドル台まで一時回復していたが、1.09ドル台は維持できていない。本日の21日線が1.0835ドル近辺に来ており、目先の下値メドとして意識される。
いよいよ明日はECB理事会が開催され、利下げ開始が確実視されている。利下げ自体は市場も十分に織り込んでおり、注目はその後の利下げペースに移っている。ただ、雇用はなお底堅く推移し、直近のGDPや企業の景況感は回復の兆候を鮮明につつある中で、ラガルド総裁は利下げを急ぐ必要はないと見られている。
利下げ開始ではあるが、タカ派な理事会になる可能性も留意される。ただし、金曜日に米雇用統計が控えていることもあり、ユーロドルがどう反応するかは未知数。
ポンドドルは1.27ドル台での小動き。本日は5月の英サービス業PMIの確報値が発表になり、速報値と変わらずとなっていた。5月の英サービス業の景況感は若干の低下が見られたものの、50を上回る水準を続けており、第2四半期のプラス成長を裏付ける強さは堅持している。
英総選挙のサプライズ実施は5月にG10通貨の中で最も好調だったポンドにとって、プラスとの見方が出ている。労働党が政権に返り咲きそうな情勢となっているが、財政措置の余地も限られ、所得税と国民保険料の引き上げを行わないという労働党の公約などを考慮すると、労働党の勝利は、市場には最も優しい結果と考えられるという。
きょうはカナダ中銀が0.25%の利下げを発表した。カナダドルは終盤に下げ渋ったものの、発表直後に売りが強まった。利下げ開始はコンセンサス予想通りではあったものの、一部には据え置くのではとの見方も相当程度あった。マクレム総裁は追加利下げの可能性に言及していたものの、あくまでタイミングはデータ次第という点を強調していた。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。
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