NKT Photonics社の買収完了

配信元:PR TIMES
投稿:2024/06/03 20:47
レーザ技術強化にて半導体・量子・医用分野での成長を加速

当社は5月31日(金)、NKT Photonics A/S(以下NKT Photonics社)の買収を完了しました。 本買収により、お客さまのニーズに最適なNKT Photonics社のレーザと当社の光検出器との組合せによるソリューションの提案が可能となります。 当社代表取締役社長の丸野正は「NKT Photonics社が当社グループの一員となったことを大変うれしく思います。今後、当社のレーザ事業の中核を担い、また市場をリードするNKT Photonics社のレーザ・ファイバー技術と当社の光検出器に関する専門知識とを組み合わせることで、私たちは市場に対し独自のソリューションを提供することができると見込んでいます」と述べています。




NKT Photonics社はフォトニック結晶ファイバー製造技術を保有し、この要素技術を活かした下記3つのレーザ製品群は、その優れた特長により幅広い市場で応用されています。 

1. スーパーコンティニューム光源(SuperK)
広波長帯域(400 nm-2500 nm)、高輝度な特長を持ち、バイオイメージング、半導体検査、選別、デバイス特性評価に使用されています。
2. 単一周波数ファイバーレーザ(Koheras)
極めて高い波長安定性と低いノイズ性能を有しています。ファイバーセンシング、 量子コンピュータ用に最適です。
3. 超短パルスレーザ(aeroPULSE 、Origami)
優れたビーム品質と安定性を備えたピコ秒・フェムト秒パルスレーザです。眼科治 療や光加工用途に使用されます。

将来大きな成長が見込まれる量子コンピュータには、波長安定性が極めて高く低ノイズ性を有した高出力狭線幅レーザが必要とされており、NKT Photonics社のKoherasはこれらの要望を満たしています。一方、当社の高感度カメラや光検出器は量子ビットの観察・検出に、空間光位相変調器(LCOS-SLM)は中性原子の位置制御に使用されており、今後、量子技術市場に対し、レーザと光検出器、光学製品を包括的に提供することができます。

半導体デバイスの3次元実装化に伴い、半導体製造・検査装置にも高精度な3次元計測技術が求められ、広波長帯域で波長可変のNKT Photonics社のSuperKへのニーズが高まっています。今後、広波長帯域化、マルチチャンネル化、高感度化のニーズに応えられる、光センサや計測装置とあわせたソリューション提案を推進していきます。

ハイパースペクトルイメージング市場においては、高輝度、可視から近赤外(400 nm-2500 nm)までの広波長帯域が求められます。さらに、従来のハロゲンランプと比べ発熱の問題もないため、SuperKへのニーズが高まっています。当社独自の化合物半導体製造技術を応用したイメージセンサ・カメラを組み合わせたソリューション提案をすることが可能となります。

また、本買収により、レーザと光検出器の幅広い設計・製造技術を保有することとなります。光検出器の視点から次世代のレーザとして何が必要になるか、レーザの視点から今後どのような光検出器を設計開発すべきかなど、より早い高付加価値製品の開発が可能となります。

なお、NKT Photonics社の事業組織は存続し、引き続きお客さまへの優れた製品やソリューションの提供に注力していきます。
配信元: PR TIMES

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