ポンド買い先行、次第にドル買い優勢に ドル円156円台半ば=ロンドン為替概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/05/22 20:29
ポンド買い先行、次第にドル買い優勢に ドル円156円台半ば=ロンドン為替概況

 ロンドン市場では、ポンド買いが先行。日本時間午後3時発表の4月英消費者物価指数が予想を上回ったことで、市場における英中銀の早期利下げ観測が後退した。前年比は+2.3%と前回の+3.2%から大きく減速したが市場予想+2.1%を上回った。さらに、サービスCPIは前年比+5.9%と市場予想+5.4%を大幅に上回り、前回の+6.0%からほどんど減速しなかった。ポンドドルは1.2710付近から一時1.2760付近まで急伸した。対円や対ユーロでもポンド買いが広がった。しかし、米債利回りの上昇とともに総じてドル買い圧力が優勢になった。ポンドドルは1.27台前半へと反落。ユーロドルは1.0860台まで小幅上昇したあと、1.0830台と安値を広げている。ドル円は東京市場からのジリ高の動きが継続し、高値を156.50付近に伸ばした。クロス円はポンド円の上昇後は次第に売りに押されている。英インフレの結果や米債利回り上昇などが警戒感となっているもよう。ポンド円は198円台半ばから199円台半ばまで買われたあとは199円付近へと反落。ユーロ円は170円手前で上値を抑えられると169円台半ばへと下げており、東京朝方からは上に往って来い。東京時間に買われたNZドルも、対ドル、対円ともに上昇一服。

 ドル円は156円台半ばでの取引。東京朝方の156.11近辺を安値に買いが継続している。ロンドン時間には米債利回りの上昇とともに高値を156.52近辺まで伸ばした。その後は156円台半ばで高止まりしている。

 ユーロドルは1.08台前半で取引。東京市場では1.0864近辺を高値に、10ポイント程度のレンジで揉み合った。ロンドン時間にはドル買い圧力が優勢になり、安値を1.0830台に広げてきている。ユーロ円は東京早朝の169.46近辺を安値に買われ、ロンドン早朝には169.93近辺に高値を伸ばした。その後はユーロドルの下げとともに反落、169円台半ばに戻している。対ポンドではユーロ売りに押されている。独連銀月報では根強い賃金圧力、サービス業での物価圧力などが警戒された。

 ポンドドルは1.27台前半での取引。日本時間午後3時発表の英インフレ指標が予想を上回ったことで、1.2710付近から一気に1.2761近辺まで上昇した。その後は、ドル買い圧力に押されて1.27台前半へと反落している。ポンド円は東京早朝の198.39近辺を安値に買われている。ロンドン早朝には英CPI発表ともに199.54近辺まで急伸。その後は上昇一服となり199円付近まで押し戻されている。ユーロポンドではポンド買いが優勢で、0.8540付近から0.8510付近へと下落している。東京時間に買われたNZドルとともにポンドが本日の強い通貨グループとなっている。

minkabu PRESS編集部 松木秀明 

このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。

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