午後:債券サマリー 先物は小幅続落、長期金利0.980%に上昇

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/05/21 15:42
 21日の債券市場で、先物中心限月6月限は小幅続落。米債券安を受けた売りは朝方で一巡したが、日銀が早期に政策正常化に動くとの思惑から積極的な買いは入りにくかった。

 20日に米連邦準備理事会(FRB)のバー副議長が講演で「年初来数カ月間の米国のインフレ指標は期待外れで、FRBが金融政策を緩和するためには必要な証拠が不足している」と述べたほか、アトランタ連銀のボスティック総裁がインタビューで「インフレ率が目標の2%に戻る軌道に乗っているとFRBが確信するにはしばらく時間がかかる」と発言したことが同日の米債券相場に影響。米長期金利が4.4%台半ばに上昇したことが国内債の逆風となり、債券先物は寄り付き直後に一時143円66銭まで下押した。その後は値ごろ感からの押し目買いでプラス圏に浮上する場面もあったが、日銀が国債買い入れ減額や追加利上げに踏み切るとの警戒感が根強いことから買いは続かず。市場では22日に財務省が実施する40年債入札の結果や、日銀が23日に行う国債買いオペでの購入予定額を見極めたいとする向きが多かったようだ。また、きょう日銀が「金融政策の多角的レビュー」に関するワークショップを開き、パネルディスカッションでの内田真一副総裁の発言などに注目が集まっていたことも上値の重さにつながった。

 先物6月限の終値は、前日比1銭安の143円72銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、午後3時時点で前日比0.005%上昇の0.980%と2013年5月以来の水準で推移している。

出所:MINKABU PRESS
配信元: みんかぶ

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