株価指数先物【引け後】 +1σが支持線となって+2σとのレンジに移行

配信元:株探
投稿:2024/05/20 18:17

大阪6月限
日経225先物 39070 +330 (+0.85%)
TOPIX先物 2769.5 +24.5 (+0.89%)

 日経225先物(6月限)は前日比330円高の3万9070円で取引を終了。寄り付きは3万8780円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万8745円)を上回り、買い優勢から始まった。現物の寄り付き時に付けた3万8700円を安値に上へのバイアスが強まり、ほどなくして3万9000円を回復。ボリンジャーバンドの+1σ(3万8960円)水準を明確に上放れたことでショートカバーを交えた上昇になり、前場終盤にかけて一時3万9460円まで上げ幅を広げ、+2σ(3万9570円)に迫る場面も見られた。

 ただし、前場の強い上昇でいったんピーク感が高まりやすく、後場は持ち高調整の動きとなり、ロングポジションを解消する動きが優勢となった。終盤にかけて3万9020円まで上げ幅を縮める場面も見られたが、3万9000円の大台は割り込まず、+1σが支持線として機能する形だった。

 日経225先物は小幅な反発から始まったが、現物の寄り付き後に上へのバイアスが強まった。セクターでは石油石炭製品、鉱業、非鉄金属の上昇が目立っていたが、「イラン大統領が搭乗したヘリ、濃霧の中で事故」との報道が朝方に伝わったことが市況上昇への思惑につながったとの見方もある。また、モルガン・スタンレーでは、TOPIXの2025年年央の目標水準を2800から3200ポイントに引き上げたと伝わったことも、先物主導によるインデックス買いに向かわせたようだ。

 日経225先物は+1σが支持線として機能するかを見極めたいところではあるが、本日の強い上昇により、+1σと+2σの3万9530円とのレンジに切り上がってきた。週間形状では抵抗線として機能していた13週移動平均線(3万8970円)を上回ってきたことから、週足の+1σが位置する3万9970円辺りを意識させてきそうである。

 なお、一目均衡表では雲の中での推移で、強弱感が対立しやすいところである。雲下限は3万8160円辺りでの横ばい、雲上限は現在の3万9630円辺りから、週末には3万9150円辺りまで下がってくるため、雲を上放れる形でシグナルが好転をみせてくる可能性がある。エヌビディアの決算次第になりそうだが、ロング対応を想定しておきたい。

 なお、NT倍率は先物中心限月で14.10倍に低下した。一時14.07倍まで低下する場面も見られたが、前場には200日線が位置する14.14倍を上回る場面も見られた。ただし、後場は持ち高調整の動きが優勢となるなか、200日線を下回っての推移だった。NTショートが優位の状況ながら、同線を明確に上回ってくる局面においては、NTロングにシフトする展開もありそうだ。

 手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が3万6218枚、ソシエテジェネラル証券が1万9348枚、サスケハナ・ホンコンが7522枚、JPモルガン証券が3344枚、楽天証券が2827枚、バークレイズ証券が2811枚、SBI証券が2316枚、日産証券が2027枚、ゴールドマン証券が1487枚、ビーオブエー証券が1447枚だった。

 TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万5816枚、ソシエテジェネラル証券が1万8090枚、JPモルガン証券が5570枚、サスケハナ・ホンコンが3198枚、バークレイズ証券が3022枚、モルガンMUFG証券が2924枚、ビーオブエー証券が2328枚、ゴールドマン証券が1853枚、野村証券が1535枚、BNPパリバ証券が1172枚だった。

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